【極上爆音上映】ジョン・ウィック

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ジョン・ウィック
ジョン・ウィック

あらすじ

愛する妻ヘレンと静かに暮らしていたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)。その妻が病で亡くなり、悲しみに暮れる彼の心を癒してくれたのは亡き妻から贈られた一匹の小犬デイジーだった。そんなある日、ロシア人の若者がジョンの愛車69年式マスタングを気に入り、売ってほしいとしつこく迫ってくる。マフィアのボスを父に持つこの男ヨセフは、ジョンに断られるや夜中に彼の自宅を襲撃し、マスタングを奪い去っていく。その際デイジーまでをも殺され、すべてを奪われたジョンの怒りが爆発、たった一人で犯人への復讐に立ち上がる。彼こそは、かつて裏社会で恐れられた伝説の殺し屋だったのだ。一方、息子があのジョン・ウィックを怒らせたと知ったボスは、あわてて事態の収拾に乗り出すが…。

ジョン・ウィック

こんなに面白い映画があったのね!と衝撃を受けた作品です。

映画の冒頭、ジョンの過去は語られぬまま話は進んでいきます。最愛の妻を亡くし、失意のどん底にあるジョン。葬儀を終え、家で一人寂しい夜を過ごしているところに届いた宅配便。送り主は亡くなった妻、贈り物は1匹のビーグル犬。「車にしか興味のないあなたへ。もう寂しくないでしょ」というメッセージと共に届けられた犬を抱きしめ、むせび泣くジョン(もう泣ける)。

ジョン・ウィック
翌日、デイジーと名付けた犬を連れてドッグフードを買いに、愛車のマスタングに乗って出かけたジョン。途中立ち寄ったガソリンスタンドで、変なチンピラに絡まれる。

ジョン・ウィック
「その車、いくら払ったら譲ってくれる?」と聞くチンピラに、「悪いがこれは売り物じゃない」と言って立ち去るジョン。その足で滑走路みたいなだだっ広い場所でタイヤをきゅるきゅる言わせながらマスタングを駆るジョン(でもこの時車にデイジーが乗ってないんだよね。いったん家に帰って置いてきたのかな)。

その夜、デイジーの鳴き声で目を覚ましたジョン。階下へ行ってみるとそこには昼間遭遇したチンピラたちが。どうやら車を盗みに来たらしい。ボッコボコに殴られ、気絶する直前にジョンが目にしたのは、バットで殴られて「キャンッ!」と鳴いたデイジーの姿だった・・・。

翌朝目を覚ましたジョン。目の前には冷たくなって横たわるデイジー。殴られた場所から必死になってジョンの所まで移動したのか、床には血の跡がベットリと。許さん、あいつら絶対許さねえ。血をぬぐいながらジョンは復讐を決意する。

一方まんまと車を盗んだチンピラは、車の改造を頼みに自動車修理工場へ。そのマスタングを見た工場長、「お前、いったいどこからその車を盗んだんだ?」と言ってチンピラにパンチ一発。すごすごと逃げ帰るチンピラ。しばらくして、チンピラの父から工場長へ電話が入る。その父はマフィアのドン。「どうやらうちの息子を殴ってくれたらしいじゃないか」というドンに、工場長は「おたくのバカ息子、あの「ジョン・ウィック」から車を盗んで飼い犬も殺したそうですよ」と告げ口。慌てるドン。なぜならジョンはかつてドンのために「誰も成し遂げることができない殺し」をも成し遂げた、伝説の殺し屋だったから・・・。

ここまできてやっとジョン・ウィックという人が何者なのかがわかるのです。マフィアのドンですら一目置く殺し屋ということが。

そもそもなぜジョンが殺し屋から足を洗ったかというと、それは愛する人と結婚するため。どうしても組織を抜けたいなら、誰も成し遂げることができなかった殺しを成功させること。これがドンが出した条件。見事それをやってのけ、晴れてジョンは堅気になったわけです。自分の息子がそんなジョンの車を盗んで犬まで殺しちゃったと聞いて、そりゃあドンも震え上がるわけですよ。息子に向かって「お前、絶対ジョンに殺されるからどっか逃げろ」とか、情けない助言をするんです。

ジョン・ウィック
もうね、覚醒してからのキアヌがかっこいいのなんのって!殺し屋を辞めた時に封印した殺人グッズ(笑)を掘り出すために、でっかいハンマー担いで地下室に降りていって、コンクリートの床をそのハンマーでどっかんどっかん叩き壊すシーンとか、鳥肌が立つほど。ああ、めっちゃ怒ってるジョン・ウィック。

裏の世界だけで通用する「コイン」っていうのがあって、これでなんでもお支払いできちゃうのね。例えば死体の始末を頼む「お掃除屋さん」へのお支払いとか、殺し屋さんたちご用達の「コンチネンタルホテル」でのお支払いとか。なんかこの世界観が好きでした、わたし。普通のお金使っちゃいろいろ足がつくものね。

ジョンはドンが送り込んでくる刺客を次々と抹殺して行くわけですが、この成敗の仕方もかっちょいい!絶対に1発で仕留めているはずなのに、万全を期すためにさらに2,3発撃ちこんだりとか、ハリウッド映画では珍しいきれいな一本背負いを決めちゃったりなんかして、わたし完全に惚れましたキアヌに(ガンアクションとカンフーを合わせた「ガンフー」というアクションらしいです)。

ジョン・ウィック
殺し屋同士の友情とかもいいなあ。やっぱり同業者ネットワークっていうのはどの世界にもあるみたいで、ジョンの味方になってくれる人もいるわけですよ。

ジョン・ウィック
なにかとジョンを助けてくれるマーカス(ウィレム・デフォー)。ほんとにいい人(涙)。

そして忘れちゃいけないのが、出番はほとんどないものの観ている人間の心をわしづかみにする犬のデイジー!このいたいけなビーグル犬に泣かされるのです。だって、まだ飼い主になって2日くらいしか経っていないジョンに全幅の信頼を寄せていて、バットで殴られて瀕死の状態なのにも関わらず、ズルズルと体を引きずってジョンの元へとすがりついていくんですよ(映像にはなってないけど状況からしてそうとしか思えない)。これがまた観客の怒りを呼ぶわけ。こんなかわいいワンコになにしやがる!って。

みんな「キアヌ復活!」とか言ってますけど、いったいいつからキアヌは落ちぶれ俳優扱いになっちゃったわけ?確かに最近は役に恵まれていなかった。これは本人も認めてる。「もっと大作に出る機会が欲しかった」って言ってたし(なのに選んだ作品が『47RONIN』って)。極めつけはあの「公園でさみしくパンをかじるぼっち写真」。

キアヌ
違うの!キアヌいい人なの!普通に地下鉄に乗って女性に席を譲ったりする、ハリウッドスターらしからぬ気取らない人なの!公園でパンだって食べるの!!!

今まで稼いだお金だけで何世紀も暮らしていけるって言ってたし、見られている仕事にあんまり執着がないのかもしれませんこの人。

あとね、この映画観てて気づいたのが、キアヌけっこう歯並び悪い(笑)。

上映後、拍手を送ってる人が一人だけいました。わたしも心の中で拍手喝采でしたよ。

ということで、/5
久々に誰かと語り合いたい映画を観た。

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