帰ってきたヒトラー

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帰ってきたヒトラー
帰ってきたヒトラー

あらすじ

ナチス・ドイツを率いて世界を震撼させた独裁者アドルフ・ヒトラー(オリヴァー・マスッチ)が、現代によみがえる。非常識なものまね芸人かコスプレ男だと人々に勘違いされる中、クビになった局への復帰をもくろむテレビマンにスカウトされてテレビに出演する。何かに取りつかれたような気迫に満ちた演説を繰り出す彼を、視聴者はヒトラー芸人としてもてはやす。戦争を体験した一人の老女が本物のヒトラーだと気付くが…。

帰ってきたヒトラー

試写にて鑑賞。試写で良かったとつくづく思った1本。

本物のヒトラーがタイムトラベルして現代にやってきちゃったっていう話。ヒトラーが生きてるってことは、まだ第二次世界大戦は終わっていなかった頃からやってきたということ。

結論から言いますと、ものすごく後味の悪い映画でした。最初に現代にやってきたヒトラーを「発見」したテレビ局のプロデューサーがいるんだけど、もちろんこの人はヒトラーが本物だとは思っていない。とにかく思いっきりなりすました芸人かなんかだと思ってる。最近なかなかヒット作を出せていなかったプロデューサーは、この「エセヒトラー」を使って番組を作ろうと考え、彼を引き連れて車で旅に出る。

なんかこのへんから、ドキュメンタリーロードムービーみたいになっていっちゃって、実際にその辺を歩いている人に「この人(エセヒトラー)をどう思う?」ってインタビューしてみたり、しかもインタビューされてる人の隣の人の顔にはモザイクがかかってたりして、あら、これほんとにゲリラ撮影してるのかしら?と思わせる(そういう演出なのかもしれないが)。

そしてテレビに出演することになったエセヒトラー。もちろん「ヒトラー芸人」扱いです。

帰ってきたヒトラー
最初はみんな「わー!そっくりー!」とかいって笑ってるんだけど、あまりにもこのヒトラー芸人が雄弁に演説しだすもんだから、だんだん惹きこまれていっちゃうのね。やっぱりヒトラーは時代が違ってもヒトラーなのだと思った。たぶんこの人、ものすごい人たらしなんだろうな。

どんどん話が進んで、ついにヒトラー映画を作るところまで発展。その頃から例のプロデューサーが「こいつなんかおかしくないか?」と思い始める。そしてそれが彼の悲劇の始まり。もー!ほんとにひどい終わり方なんだから!!!!!

一応コメディ映画ですが、観ているうちにどんどん笑えなくなっていく(辛辣すぎて)。そして一番笑えたのは、実はこの映画の予告編だったりする。

予告編の一番最後、現代文明の利器を使おうとするエセヒトラー。「メールアドレスのご希望は?」と聞かれて「アドルフ・ヒトラー」って答える。それでアドレスを取得しようとすると、画面に「すでに使われています」の文字。初めて劇場で予告編を観た時は声出して笑ってしまった。そしてここが一番面白いってどういうことなの。最近の予告編はいろんなもの見せ過ぎです。

ということで、/5
自腹だったらちょっと立ち直れなかったかも。

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