『パッセンジャー』

あらすじ

近未来、5,000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が、人々の移住地に向かうべく地球を出発。到着までの120年、冬眠装置で眠る乗客のうちエンジニアのジム（クリス・プラット）と作家のオーロラ（ジェニファー・ローレンス）だけが、予定より90年も早く目覚めてしまう。絶望的な状況を打破しようとする二人は、次第に思いを寄せ合うものの、予期せぬ困難が立ちはだかり……。

「宇宙版タイタニック」とか言われてた映画。でも全然違った。

地球の人口が増えすぎて宇宙に移住するっていう内容の映画、最近いっぱいあるなーと。『オブリビオン』とか『エリジウム』とか。この映画はその異星にたどり着くまでのお話。

5,000人の乗客を乗せた宇宙船が、地球から遥か彼方の星を目指して航行中。かかる時間は120年。当然普通の人間なら死んでしまうわけで、乗客は全てカプセル型の冬眠装置の中に入ってほぼ仮死状態で、到着の何か月か前になったら自動的に目が覚めるように設定されていた。にもかかわらず、なぜか出発して30年で目が覚めてしまったジム。ほかにも目覚めた人がいないかと宇宙船中を探すけど人っ子一人いない。いるのはコンピュータと人間そっくりに造られたバーテンダーだけ。

他の乗客が目覚めるのは90年後。きっと自分はこのまま独り寂しく船の中で死ぬんだろう。絶望と孤独の中1年を過ごした時、カプセルの中に眠る一人の女性を見つける。

これねー、予告編だと2人だけ目覚めました、みたいな感じだったんだけど、違うんだよ。ジムが目覚めてしまったのは明らかに装置の故障なんだけど、オーロラはそうじゃない。もういい加減ネタバレしていいと思うので書いちゃいますが、実はジムが一目ぼれしちゃったオーロラを叩き起こしていたのです！！！！ひどい！！！！

オーロラは異星に移住するわけじゃなくて、また地球に戻る予定、つまり往復切符を買っていたのに、90年も早く目覚めちゃったらもう地球に帰ることは完全に不可能。絶望する彼女を

よしよしヾ(・ω・｀)

って慰めるジム。いや、違うだろ！

船内には2人っきりなので、まあ否が応でも恋に落ちますわな。

なんだかんだで2人仲良くラブラブ暮らしていたんだけど、例の人間もどきバーテンダーがオーロラに「実はジムが君を起こしたんだよ」とバラしてしまう（細かい人の気持ちとかは察知できないらしい）。当然怒り狂うオーロラ。でもこれからずーっと船の中で2人だけなんだよ・・・お互いが唯一の人間の話し相手なんだよ・・・・。

と思ったら、他にも起きちゃった人がいた。そしてなにやら宇宙船にトラブルが起きて、このままだと墜落（宇宙に墜落って合ってる？）しそう。仕方がないのでオーロラは宇宙船を直そうとするジムに渋々協力する。みたいなお話です。

宇宙船の中にはいろんなものが揃っていて、食事は自動で出てくるし（ただし船室のランクによって豪華さが違う）、宇宙を見ながら泳げるプールはあるし、もう異星にたどり着かなくたってここで一生過ごせばいいじゃんみたいな設備満載。いつか本当に他の惑星に移住する日がやってくるのでしょうか。

果たして宇宙船は直せるのか、ほかの乗客たちは異星にたどり着けるのか、そしてジムとオーロラはどうやって暮らしていくのか、それは観てのお楽しみということで。

あとですね、邦題が『パッセンジャー』ですけど、原題は「Passengers」って複数形なんですよ。これ複数じゃないと意味がないんです本当は。だけどアン・ハサウェイ主演の『パッセンジャーズ』っていう映画がすでにありましてね（内容は『シックス・センス』みたいな話）、同じタイトルつけても混同するからあえなく「ズ」を取ったんじゃないかと。でも同じタイトルの映画って何本もあるような気がしなくもないです。なんかもったいない。

ということで、。
宇宙ものは基本的に大好物です。