塔の上のラプンツェル(5回目)

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『塔の上のラプンツェル』

2018年2月、TOHOシネマズ日比谷が開館するのに伴って惜しまれつつ閉館したTOHOシネマズ日劇が興行した「さよなら日劇ラストショウ」にて、大好きな『塔の上のラプンツェル』を観ました。めったに映画など観ない日曜日、しかも午前中の上映のために有楽町まで出かけましたよ。だってこの映画をまた映画館で観られる日が来るなんて夢にも思わなかったんだもの。

もう何度も言ってるけど、この映画が公開されたのが2011年3月12日。東日本大震災の翌日なんです。あの時は日本全国が娯楽を自重しているような時で、とても映画を観に行くような気分じゃなかった。そもそも映画館もやってなかったし。だけど東北の方たちが「被災していない人たちはどんどん娯楽を楽しんで日本経済を回してください」って言っているのを聞いて、ちょっとずつ楽しもうって思い始めたんだ。実際に1回目のラプンツェルを観に行ったのは4月になってからだったと思う。

もちろんBlu-rayも持ってるし家でも何度も観たけど、やっぱりスクリーンで観るのとは全然違う。ラプンツェルが初めて塔から出て裸足で降りた草地、うれしすぎてたまらなくて木の周りをぐるんぐるんロープで周ったかと思えば、次の瞬間には「お母さまを裏切ってしまった」とこの上ない絶望感に襲われる姿。ユージーンに連れられてお城に入った時のうれしそうな顔。女の子たちに長い長い髪を編んでもらうシーン。そしてなにより、夜空に浮かぶ無数のランタンの美しさ。何度観ても新鮮で、笑えて、涙がこぼれて。

わたしの斜め前に座っていたおじさんが、ハンカチでそっと涙をぬぐう姿を見ました。そうだよねえ、公開からもう何年も経っている映画をなんて、よっぽど好きじゃないとわざわざ観に来ないよねえ。おじさん、ありがとう。なぜか後ろからおじさんに敬意を表すわたしがいました。

さよなら上映をすると知って、チケットを予約して、当日まで続くワクワク感。上映前からこんなにも幸せな気持ちになれた映画はここ数年記憶にないです。ほんとに好きなんですラプンツェル。ありがとうTOHOシネマズ日劇!ありがとうディズニー!!!できれば3Dがよかったけど!

ディズニー映画って、権利やらなんやらで再上映ってなかなか難しいらしいんですよね。たぶんもう映画館で観ることは二度とないでしょう。本当に行ってよかった。そして何度となく通った日劇にお別れも言えてよかった。あの無駄に広い劇場、懐かしいなあ。あそこが満席になるとものすごい熱気だったんだよね…。

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