15時17分、パリ行き

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15時17分、パリ行き

あらすじ

2015年8月21日、554人の客が乗るアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリスに、武装したイスラム過激派の男が乗り込み無差別テロを企てる。乗客たちが恐怖に凍り付く中、旅行中で偶然乗り合わせていたアメリカ空軍兵スペンサー・ストーンとオレゴン州兵アレク・スカラトス、二人の友人の大学生アンソニー・サドラーが犯人に立ち向かう。

15時17分、パリ行き

2015年8月に高速鉄道で起きた無差別テロ事件をクリント・イーストウッド監督が映画化。最近イーストウッドは実話ものがお好きのようで。

わたしはこの事件を知らなかったんだけど、旅行中だったアメリカ人3人組がたまたま列車に乗り合わせて事件を防ぎ、後に大統領から勲章をもらったりしたそうです。日本で報道されたのかな。

アンソニー、アレク、スペンサーの3人は子供の頃からの友人。劣等生でよく校長室に呼び出されていたことや、たまたま体育の授業で同じチームに振り分けられたことで仲良くなり、成長してからも連絡は取り合っていた。

サバゲーにハマっていたスペンサーは、いつか現実の世界で軍人となって人を救いたいと思うようになる。肥満体型だったのを必死にダイエットして軍隊には入れたものの、希望していた部隊には入れず、そこでも成績が悪くて他の部隊に飛ばされるなど、ちょっとヘッポコ感あり。アレクは州兵として中東に派遣されるも、退屈な毎日を過ごしていた。そんなアレクの任務満了を知ったスペンサーは、彼をヨーロッパ旅行へと誘う。まだ学生であまりお金のないアンソニーも誘い、3人で旅に出かけることになる。そして何の運命か、事件が起こる列車に乗り合わせてしまう。

15時17分、パリ行き
映画の大半は、ほとんどこの3人組の旅行の話です。始まってから1時間は「わたしテロの映画観に来たんじゃなかったっけ?」と思わされ続けました。テロに至るまでが非常に長い。もはやロードムービー。テロが発生してから制圧するまでもあっという間で、こりゃテロの部分だけで2時間の映画にはならんわな、と納得。

でもこの映画のすごいところは、3人組を演じたのがご本人たちだってこと。演技経験もないずぶの素人を抜擢したイーストウッド監督ってやっぱりすごい。だからある意味再現VTRのようなチープ感がなくもないです。しかも列車に乗っていた乗客たちもできる限り本人たちを集めたとか。お金かかってるんだかかかってないんだか(笑)。

しかし観終わっても犯人の動機がいまいちよくわからないし、その後どうなったのかも描かれていなかった気がする。そもそもたった一人で列車テロなんて、うまくいくと思ってたのだろうか?なんか浅はかすぎて制圧されるのも無理ないような…。

15時17分、パリ行き

ここ最近のイーストウッドの実話ベース映画では『ジャージー・ボーイズ』『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』などがありますが、それらに比べると話の中身は若干薄め。緊迫感もあんまりない(あっという間にテロの部分が終わっちゃうから)。あ、よく考えたらハドソン川も事故そのものよりは機長の人となりを描いた映画だったかも(原題は機長の名前だし)。

結局どんなジャンルの映画なのかって聞かれたら、素人によるヨーロッパの観光名所案内(若干バイオレンスあり)みたいな感じ?

ということで、
むしろイーストウッド監督の次回作の方が気になります。御年89歳。頑張れ。

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