「スラムドッグ$ミリオネア」の特別試写会に行ってきました。場所はギャガ試写室 スカイシアター。東京ミッドタウン34階にあります。たまに配給会社の試写室で行われる試写会にご招待いただきますが、どこの試写室に行っても、さすがお偉方が使うだけあって、椅子はフカフカ、座席は広々、そのまま眠ってしまいそうなほど座り心地がいいのです。九段下のほんにゃら会館とは雲泥の差、月とスッポン。
この映画は2008年度アカデミー賞作品賞を受賞した、言わずと知れた有名映画なので、例え自腹であっても観に行こうと思ってました。今回ご招待いただいて、しかもあんな天空の試写室で観ることができて、映画好き冥利に尽きます。本当にありがとうございます。
『スラムドッグ$ミリオネア』
あらすじ
テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演し、賞金を獲得したジャマール(デヴ・パテル)だったが、インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールになぜこれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかになっていく。
ジャマールは決して頭がいいわけでも、知識があるわけでもない。なのにどうして答えを知っていたのか。「クイズ$ミリオネア」、「ジャマールの過去」、「拘置所でのジャマール」の3つの場面が入り組んで、その生い立ちが語られていく形になっています。
なぜか最後の問題まであと1問っていうところでジャマールが逮捕されちゃうんだけど、その後の番組はどうなっちゃってんの?と思ったら、インドではミリオネアは生放送で、最後の1問を残したところで時間が来ちゃって、「ではまた明日(どうやら毎日放送してるらしい)」となったところで逮捕されちゃったらしい。
それにしても、昔のインドのスラム街の映像は強烈よ。すごい。
特にこのシーン。もう、すごいんだから。
しかし、ミリオネアが放送されていない国では、きっとなんのこっちゃわからん映画なのかも。あの番組を観たことがあるからこそ伝わる、緊張感みたいなものがあるのね。
あと、番組司会者の「ミリオネアー!」の言い方が面白い。「ミリョニャー!」みたいになってて(笑)。
ジャマールは自分の兄貴(サリーム)と、暴動から逃げる途中で知り合った女の子(ラティカ)と共にスラムドッグとしてたくましく生き抜いていくんだけど、この兄貴がなかなか悪いやつでねぇ・・・。
ラティカ。めっちゃかわいいです。
あの「トレインスポッティング」のダニー・ボイル監督だけに、街中を疾走するシーンがたくさんあります。ユアン・マクレガーもめっちゃ走ってたもんね。久々に観たくなったなぁ、トレインスポッティング。
子供たちがみんなかわいい顔してるんだ、これが。
インド映画って必ず意味不明な踊りのシーンが入ってて、それがために上映時間3時間オーバーの超大作になってしまうんだけど(絶対お国柄のせい)、これはインドが舞台のイギリス人監督による映画なので、さすがにダンスシーンはなかった。
と思ったら!!!!
みなさん、エンドロールは必見です(笑)。さっすがボリウッド。あなどれない。
最後になぜジャマールがこのクイズ番組に出演したのかがわかった時、本当にこの子には幸せになって欲しいと思った。「こんな答え、本当は知りたくなかったんだ」とつぶやくジャマールの生い立ちが悲しい。
・・・・・でもね。アカデミー賞受賞作だからと言って過度な期待を抱いていくと、ちょっとがっかりかも。ほかのアカデミー賞候補作を観てないから、なんとも言えないけど。
ってことで、☆4つ。
日本のような「みのため」はないのがなんか物足りなかった(苦)。