
『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』
あらすじ
まだ10代のバイオレット(アレクシス・ブレデル)とデイジー(シアーシャ・ローナン)は、ニューヨークでプロの殺し屋として簡単な仕事のみオファーを受けて、日々過ごしていた。ある日、彼女たちのもとに仲間のラス(ダニー・トレホ)から報酬アップの簡単な仕事の依頼が舞い込んでくる。いったん断ったものの、二人は条件の良さにつられて引き受けることに。そして、標的のアパートに潜入し・・・。

本国では2011年に公開された映画。あんまり話題にもなっておらず、小さな試写会場でも空席が目立ちました。観ようと思ったきっかけは、主人公の一人がシアーシャ・ローナンだったから。この子、『つぐない』でキーラ・ナイトレイの妹役を演じ、13歳という史上7番目の若さでアカデミー助演女優賞にノミネートされた逸材です。あと『ラブリーボーン』もよかったな。
キャッチコピーに「現代版『テルマ&ルイーズ』」ってつけられてるんだけど、そりゃどうかと思うよ。『テルマ&ルイーズ』はスーザン・サランドンとジーナ・デイヴィス主演の1991年のロードムービー。アカデミー賞脚本賞を受賞しています。おばちゃん二人が息抜きのつもりで出かけた旅行先で思いがけず人を殺してしまい、逃避行が始まる。途中若かりし頃のブラピなんかも出てるし、スーザン・サランドンが擦り切れちゃった感じでかっこいいんです。わたしはテレビ放映で観たんだけど、「えぇっ!?」っていうラストシーンは衝撃的でした。そういえばスーザン・サランドンは『ラブリーボーン』にも出てたね。
テルマとルイーズの殺人はいわば正当防衛的なものだったのに対し、バイオレットとデイジーは完全に職業。人殺しを生業としているわけで、テルマたちと根本的に違う。それに逃避行もしない。なんでそんなキャッチコピーつけちゃったんだろう。日本だけだろうな、こんなの。
シアーシャは『つぐない』から見るとかなり成長してて、かわいい女性になっていました。この子にはなんていうか、もっと普通の女性を演じてほしいなぁ。死んだり殺したりしない役。
殺し屋は決して殺す標的に同情なんかしちゃダメだけど(その前に人を殺しちゃいけないけど)、命乞いをしない、むしろ死にたがっている標的に対して妙な好奇心を持ってしまう。そこから話があらぬ方へ。
でも、どうしてバイオレットとデイジーがそんな仕事をするようになったかとか、そういう背景が全然ないのでいまいち感情移入できないんだよねー。むしろ標的に同情だよ。
その標的役だったジェームズ・ガンドルフィーニさん、先日51歳で亡くなられたそうです。なんかいい味出してるおじさんでした。合掌。
ということで☆3つ。
東京でも1館しか上映しないようです。






