つぐない

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本年度アカデミー賞7部門にノミネートされた「つぐない」を観ました。
イギリスが舞台の映画って、ほんとに好きだわ。

つぐない
『つぐない』

あらすじ

1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と思いを通わせ合うようになる。
しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニー(シーアシャ・ローナン)のついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。

以下、ネタバレあり。

1935年、イングランド。
ケンブリッジ大学を卒業したセシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、今後の身の振り方も決まらず、父であるジャック・タリスの屋敷で暇な時間をもてあましていた。
彼女にはブライオニーという妹がいて、小説家になることを夢見て日々作品を書いている。

広大な屋敷の庭の手入れをする、タリス家の使用人の息子ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)とささいなことでけんかしてしまうセシーリア。
だがそれをきっかけに、お互いに対する気持ちに気がつく二人。その現場を目撃してしまうブライオニー。

つぐない

その夜セシーリアたちの兄が帰ってくるために用意された晩餐会に招待されたロビーは、先ほどの非礼を謝ろうと、セシーリアに宛てて手紙を書こうとするが、なかなか筆が進まない。
思い悩んだ挙句できあがったのは、とんでもなく卑猥な内容だった。

これがさー、ほんとに卑猥なんだよ。まったく、男ってのは┐( -“-)┌ヤレヤレ…
その単語が何度も出てくるから、思わず噴き出してしまった。大画面にドアップなんだもん。すごい。

結局普通の手紙に書き直したロビーは、晩餐のため屋敷に向かう途中に会ったブライオニーに、その手紙を姉に渡すように頼む。
が、なんと渡したのは卑猥な内容満載の方の手紙だった。
「ブライオニー!!!」慌てて大声で呼ぶも時既に遅し。
ブライオニーはこっそりその手紙を読んでしまい、内容に驚愕する。そしてそのままセシーリアに渡してしまった。

さすが小説家希望だけあって、ブライオニーの想像力はたくましいんだよね。
それゆえに、事はあらぬ方向へと進んでいってしまうんだけど。

手紙を読んだセシーリアは、晩餐にやってきたロビーを出迎える。
「渡す手紙を間違えた」と言うロビーに対し、「本当の手紙にはどんな内容が?」と聞くセシーリア。
お互いがお互いを思う気持ちがあふれ、二人は図書室へ移動しそのまま結ばれる。
そしてまたそれを目撃してしまうブライオニー(///(エ)///)

13歳の子供には刺激が強すぎますなぁ、ほんとに。
セシーリアが襲われてると思ってしまうブライオニーは、泣きながら「セシーリア・・・」と声をかけるんだけど、二人は無視して図書室から出て行ってしまう。

そして何事もなかったかのように始まった晩餐会。兄は友人のポールを連れて帰ってきていた。
ポールはチョコレート工場を経営していて、もしよければセシーリアと付き合ってはどうか、と兄は考えている。

が、このポールってのがとんでもないやつなんだ。ブサイクだし(゚-゚;)ヾ(-_-;) オイオイ…

その晩餐の席に、預かっている親戚の双子の男の子がいないことに気がつき、呼んでくるようにと言われたブライオニーが発見したのは、双子が残した家出の書き置きだった。

この書き置きの出だしが「To Whom It May Concern(関係者各位)」で笑えた。そんなにかしこまらなくてもw

慌てて双子を探す大人たち。すでに外は真っ暗。そんな中、双子の姉のローラが襲われる事件が起こる。
走り去る男を見たブライオニーは、とっさに「犯人はロビーだ」とウソをついてしまう。

「ウソ」だと言っている時点で、明らかにブライオニーはロビーをはめようとしているわけだけど、それは昼間の衝撃的な手紙や、さっきの図書室での出来事を目撃して、ロビーにひどい嫌悪感って言うか、「あいつは色情男だ!」と
決め付けてしまってつい犯人だと言ってしまったように見えるけど、実はブライオニーはロビーのことが好きで、それなのにロビーは自分の姉のことが好きで、ロビーへの失望や姉への嫉妬や、いろんな感情がからまってしまって言ってしまったウソなんじゃないかと私は思うなー。
じゃあブライオニーが見た本当の犯人は誰なのかって言うと・・・・・それは後ほど。

数時間後、双子を連れて戻ってきたロビーは、駆けつけていた警察にそのまま逮捕されてしまう。
たった一人の少女の目撃証言だけで犯人と決め付けられてしまったロビー。今ならDHA鑑定とかあるのにねぇ。
連行されるロビーにセシーリアは「必ず私のところへ戻ってきて!」と叫ぶ。それを見つめるブライオニー。

4年後、フランス。
1939年、ドイツがポーランドに侵攻。これに対してイギリスとフランスが宣戦布告し、第二次世界大戦が勃発した。
ロビーは兵士となってフランスにいた。刑期を短縮するための手段として、従軍することを選んでいた。
自分の部隊とはぐれてしまい、仲間は二人の伍長だけとなっていた。
フランスに派兵される半年前、ロビーはセシーリアと再会を果たしていた。セシーリアは家を離れ、看護婦として働いていた。家族とは連絡を取っていないという。
「次の休みには海辺のコテージへ行こう」と約束をして別れる二人。
最前線で戦うロビーには、その約束だけが生きる糧となっていた。

ロビーと二人の伍長は苦難の末、海岸にたどり着いた。
そこダンケルクには袋の鼠にされた英仏連合軍将兵34万人がひしめき、イギリスに撤収できるのを待っている状態だった。
ここまできて、戦場で負った傷口が大きく開き、容態が悪くなるロビー。一刻も早く復員を願うロビーに、仲間の伍長が「明日の朝7時、ドーバー行きの船が出る」と告げる。

刑務所での扱いがどんなだったか、ロビーは一切語らないのだけど、従軍してでもそこから出たかったというからには、とてもつらい目にあったんだろうと思う。
ましてや自分は無実なのに。やりきれない気持ちでいっぱいだったんだろう。

一方ブライオニーも大学へは進まず、看護婦になる訓練を受けていた。
大人になるにつれ、自分のついてしまったウソがどれほどひどいものだったかを自覚し、なんとかしてセシーリアとロビーに謝りたいと思ってはいるものの、セシーリアは会ってくれない。
そして夜中に寮を抜け出しては、二人のことを物語として書き綴っていた。

この映画ってけっこう過去と現在を行ったり来たりするんだけど、1ヶ所だけどうしても時系列がわからないシーンがあった。
それがなぜなのかはラストに判明。「あぁ、だからか」と。

そしてあの事件から5年後、ローラとポールが結婚するとTVで報じられたのを観たブライオニー。
実はローラを襲ったのは、他でもない変態ポールだった。マヂきもい、このポール。ゲロォ…(T┰T )
最初っからローラを見る目がおかしかったもん。ロリコンかよ。
しかもこの二人が結婚してしまう以上、いくらブライオニーが「あの時の自分の証言はウソで、本当の犯人はポールだ」と言っても、肝心のローラがそれを認めるはずがない。
もう名誉回復の手立てがなくなってしまったロビー。

1999年、ロンドン。
77歳になったブライオニーは作家として成功し、自身21作目の小説についてインタビューを受けていた。
「この本の題名は『ATONEMENT(贖罪=つぐない)』。ここに書かれている事は、人物の名前も含めすべて真実である」と告白。

ラストは決してハッピーエンドではないです。
ロビーは無事イギリスへ帰ることができるのか。二人で海辺のコテージへ行けるのか。
ブライオニーは罪をつぐなうことができるのか。それは劇場で確かめてください。

でも、大戦でイギリス本土が空襲を受けていたとは知らなかった(バトル・オブ・ブリテンというらしい)。
世界最古のロンドンの地下鉄は防空壕の役目も果たしていたみたい。でも空襲を受けて・・・・。

あぁ、ラスト、書きたいけどガマンする。

ブライオニーだけ、その時の年齢にあわせて3人の女優が演じてるんだけど、セシーリアとロビーはそのまま。これでわかっちゃうかも。
キーラのしゃくれっぷりも相変わらずだったけど、それよりも体の細さに目が行きました。胸がない・・・・・。

ダブルデッカーも70年前から走ってたんだー、なんて、そんなこと思いながら観てました。
ってことで、☆3.5。

ブライオニーはタイプライターで小説を書いてるんだけど、そのタイプする音が効果音になっていて、
アカデミー賞作曲賞を取った理由がわかった気がした。

「つぐない」は4/12(土)より、全国順次公開です。

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