マダム・イン・ニューヨーク

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あらすじ

ビジネスマンの夫、2人の子供のために日々家事をこなしながらインドで暮らす専業主婦シャシ(シュリーデヴィ)は、家族の中で唯一英語ができないことが悩みだった。ある日親戚の結婚式の手伝いを頼まれ単身渡米するも、英語が話せないためつらい思いをする。そんな時「4週間で英語が話せる」という英会話学校の広告を見つけた彼女は、身内に黙って学校に通い始めるが・・・。

マダム・イン・ニューヨーク

とっても素敵なインド映画でした。インド映画って、どうでもいいところで歌ったり踊ったりするシーンがあって普通はめちゃくちゃ長いんだけど、この映画はそれがあまりなくてコンパクトにまとめられてたなー、と思った。
でもね、よく考えたら途中スクリーンに「Intermission(休憩)」っていう字幕が出たし、ところどころで変な切れ方したなって感じたところがあったので、もしかしたら日本公開用にバッサリ切ったのかも。

これ、配給会社じゃなくて個人が買い付けた映画なんだそうです。実家が映画館だった会社員が脱サラして、買い付け会社を立ち上げたらしい。仕事でインドに赴任している時にインド映画に出会って、もっと日本に広めたいって思ったんだって。もちろん買い付けにはとんでもない額のお金が必要なんだけど、何かを犠牲にしてまでもやりたいことをやるってすごい。脱サラ社長さんのそんなところが、この映画の主人公とちょっと似ていたりもします。

家族の中で唯一英語が話せないシャシ。父子3人で英語で会話されたりするとものすごい疎外感。おまけに娘はシャシが英語を理解できないことをちょっとバカにしている様子。そんな時、アメリカに住む姉の娘が結婚することになり、シャシはお手伝いのためにちょっと早めに渡米することに。インドを出るのも初めて(かな?)、英語もわからず空港からすでにオロオロ状態。

機内で映画を観ようにも英語が理解できないのでちんぷんかんぷん。そこで隣に座っていた英語ができるインド人が大声で通訳してくれるのですが、これがまたおかしくて。ちなみにこの時観ていた映画は『ミッション:8ミニッツ』でした。

いざアメリカに着いた後も、1人で入ったカフェでオーダーすることもできずに意気消沈。
これはわたしもイギリスで暮らしていた頃に経験したので、ものすごく気持ちがわかりました。だって、わたしは「フレンチフライ(フライドポテトのこと)」を頼んだのに、「オニオンリング」が出てきちゃったんだもん。すごくショックだった。1文字もかぶってないじゃん(笑)。今でもバーガーキングはトラウマ。

ニューヨークなんて人種のるつぼなのに、いまだにああいう差別っぽいことするんだなーってちょっとがっかりもした。やっぱりどこの国に行っても外国人は外国人なんだよね。ニューヨーク来たなら英語が話せて当然でしょ、話せないなら来るんじゃないわよ、みたいなカフェの店員に心底腹が立ちました。でも向こうで生まれて英語ペラペラのインド人もいっぱいいるから、見た目で判断したわけではなさそうだけど。

あとですね、特筆すべきはこの映画が予想外のマイケル映画だったことです。シャシを演じているシュリーデヴィさんがマイケルの大ファンで、劇中いきなり「ポゥ!」って踊りだします。びっくりした。そうそう、この方こう見えて51歳ですから!美魔女!!!

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最後はもう涙、涙で、拭くのもめんどくさくなるくらいボロ泣きでした。マダムの一生懸命さや周りの人間の理解のなさ、そして支えてくれる仲間たち。その一つ一つにわたしの思い出がかぶるところがちょっとずつあって、自然に涙が溢れた感じです。全然泣くような映画じゃないと思ってたから自分でもビックリ。

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でもねー、言わせてもらうが、4週間で英語を話せるようになるわけがない。インドは元々英語が流通してるし、マダムの家族も英語を話せるわけだから、多少なりとも耳で覚えてるはず。全く何も知らない人が1から英語を勉強したら、そんな短期間ではどうにもならないからね。

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もう1回観てもいいかなーと思ってたら、どうやら現在うちの近くの映画館でも上映しているらしい。ま、あそこには行かないけど。Blu-ray出たら買おうかな。

ということで、★★★★★/5
今年のベスト3圏内確定です。

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