『神様のカルテ』
あらすじ
自然あふれる長野・松本の本庄病院で、内科医として働く栗原一止(イチ・櫻井翔)。24時間365日体制で医師不足の問題を抱える病院で、前向きな職員たちと共に診療をこなす一止にとって、最愛の妻・榛名(ハル・宮崎あおい)らと語らうことが日々の楽しみだった。そんなある日、一止はある患者と出会い、人生の岐路に立つこととなり・・・。
わたし、どうもアヒルとネコが出てくるあのCMが引っかかってるのです。翔くんが出始めたのは、この映画のためなの?なんなの?って。
まず、一止がダサい。最初にスクリーンに映った時、笑いが起こりました。サクラップやってる翔くんじゃないです。大泉洋さんみたいな頭してる(笑)。
わたしは原作を読んだことがなく、まったく先入観なしで観に行きました。原作好きの人たちには賛否両論みたいですね。
主人公夫妻は、使われなくなった旅館で暮らしているんだけど、それがなんかわたしは好きだった。昔ながらの鄙びた造りの建物で、通常は客がまどろむラウンジみたいなところにみんな集まって好きなことしたりしてるのがちょっとうらやましいなって思ったり。一番うらやましかったのは、ハルが住人たちから「姫」って呼ばれてるところ。そんな呼ばれ方してみたいよ(笑)。
一止は内科医としての腕はとてもいいのに、そののんびりとした性格とちょっとひねくれた感覚のせいで出世しない。せっかく目の前にエリートのレールを敷かれているのに、それに乗っかろうとしない。患者一人一人を「個人」として受け止めて、それに対してできうる限り誠心誠意を尽くしていく。本来なら、それがお医者さんの姿なのかもしれないけど、医師不足っていう現実が目の前に立ちはだかる。
そんな時、大学病院に研修に行った時にちょっとだけ外来で診てあげた患者さんが、一止を頼って本庄病院にやってくる。
タイトルにもなっている「神様のカルテ」が鍵なんだけど、そんなエピソード原作にはないんだってね!後で知ってびっくり。
全体的にほんわかしていて、笑いもあって、ファンタジー要素も詰まってて、だけど一方では医療の現実が見え隠れして、なんかもうちょっとどっちかに絞ったほうがよかったんじゃないかなと、今になって思えなくもないけど。でもわたしは好きだなって思えた。泣きはしなかったけど、ホロリとくるシーンもあった。
そして宮崎あおいは、ところどころで「篤姫」っぽいんだよね。だから「姫」って呼ばれても違和感なかったのかも?
あんまり堅苦しく考えずに、気楽に観に行けばいい映画なんだと思う。好き嫌いなんて、人それぞれだからね。
ということで、☆4つ。
それでもやっぱりあのCMは気になる。