【3D】ザ・ウォーク

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ザ・ウォーク
『ザ・ウォーク』

あらすじ

1974年。フランス人の大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、誰も考えついたことのない挑戦をすることに。それはニューヨークのマンハッタンにそびえ立つ2棟構造の高層ビル、ワールド・トレード・センター(WTC)の屋上と屋上の間にワイヤーロープを張って命綱なしで渡っていくというものだった。そして、ついに決行の日を迎えるフィリップ。地上400m、110階の高さに浮いているワイヤーを、一歩、また一歩と進んでいく彼だったが……。

ザ・ウォーク

2016年の映画初めはこの作品でした。新宿ピカデリーでの試写会、座席交換に出遅れたため、3Dなのにまさかの最前列鑑賞。首が痛かった・・・。

以下、ネタバレあり。

実在のフィリップ・プティというフランス人の無謀としか言えない大偉業を描いた映画です。プティ本人が出演している『マン・オン・ワイヤー』というドキュメンタリー映画も数年前に公開されました。どのようにしてWTCの間を渡りきったのかを、本人がなんともひょうひょうと語る映画です。よかったらそちらも観てみると、よりこの人の超人さがわかると思います。

1974年当時、WTCはまだ建設中でした。プティは開業してセキュリティが厳しくなる前に、なんとしてでも2棟の間を渡りたかった。そのために綿密な計画を立てます。フランスからニューヨークへ何度も飛び、建設中のビルの人の出入りや2棟の間の距離を調べたり、すでに入居していたオフィスの人間を仲間に取り込んだりします。

そんな中、現場を下見していたプティは釘を踏んづけてしまい足を負傷。仲間たちは誰もが計画中止を訴えますが、プティは聞く耳持たず。もうなにかに憑りつかれていたんでしょう。だんだん言動もおかしくなっていきます。

実はプティは、WTCの前にもパリのノートルダム大聖堂にロープを渡して綱渡りをしたことがあって、根っからの高いところ好きの変わり者です。小さい頃からサーカスのテントに忍び込んで勝手に綱渡りの練習してたりとか。そんなことばっかりやっていたので、17歳の時に父親から親権放棄されてしまいます(笑)。まあでも、普通の精神じゃ地上400mで綱渡りしようなんて思わないよね。

そしていよいよ決行前日。入念に準備していたはずのロープ張りがなかなかうまくいかない。夜中のうちに全て終わるはずだったのに、空が白み始めてもまだ一生懸命ロープを張っている状態。地上で見守る仲間たちも気が気じゃない。なんとか準備が終わり、いざ前人未到の空中へと一歩を踏み出す・・・。

ザ・ウォーク

ザ・ウォーク
今はもうWTCは現存しないので全てCGだってわかってはいるんだけど、とにかく怖いのなんのって。マジで手汗かきまくりでした。自分が400mの高さに立っているわけじゃないのにあんなに背筋がゾワゾワするんだから、実際にあの高さに行ってみたら足がガクブルで立ってられないんじゃないかな…。

そんな観客のハラハラドキドキはおかまいなしに、プティは軽妙な足取りで綱渡りをします。クルッと方向転換したり、何を考えているんだかロープの上に寝そべってみたり。「もういい加減やめてーーー!!!」と叫びそうになるくらい、その尋常じゃない世界をプティは楽しんでいました。凡人には理解できない。

綱渡り後、地上に戻ってきたプティは速攻で逮捕されます。「罪状:綱渡り」。しかもこれが初めてじゃない(笑)。その頃にはマスコミも集まって来ていたので、プティは一躍時の人です。

皮肉なことに、それまであまりテナントの入居が進んでいなかったWTC、このプティの一件で注目されてあっという間に満室になったとかならなかったとか。

この映画、一番心打たれるのは実はラストシーンだったりします。プティは騒動の後、いつでもWTCの屋上(確か屋上だったと思う)に行ける永久フリーパスをもらいます。そしてナレーションで「僕はいつだってあのてっぺんに行けるんだ。永久にね」と言った後、2棟のWTCをカメラが映します。30年も経たないうちに、この2棟のビルがこの世から消えてしまうなんて、プティは夢にも思ってなかったはずです。それこそ自分が死ぬまでその永久フリーパスは有効だと信じていたはず。それなのに、そんな紙切れよりもコンクリートの塊の方が早く消えてなくなってしまうなんて。わたしはこの切なすぎるラストシーンが今でも目に焼き付いています。

観終わった後、そういえば試写会が始まる前になんか配られたなと思ってそれを見てみたら、「汗でびしょびしょになった手を拭いて下さい」と書かれたおしぼりでした(笑)。ほんとそれを使いたいくらいに手汗かきます、この映画。

ということで、/5
できれば首が痛くない状態で観たかったです・・・。

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