バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち

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『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』

あらすじ

エルヴィス・プレスリーやザ・ローリング・ストーンズなど数々のミュージシャンを、類いまれなる歌唱力で支えてきたバックシンガーたち。彼女たちの多くは聖歌隊で歌うことを覚え、才能を開花させた。しかし、多くがソロでの活躍を夢見ながら失敗に終わっている。1960年代から活躍するダーレン・ラヴをはじめ、第一線で活動するバックシンガーがその栄光と挫折を赤裸々に語る。

バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち

わたしのBunkamura ル・シネマデビュー作(笑)。美術館は行ったことあるけど、映画館は初めて。(あ、ウソだ。昔『初恋が来た道』観に行ったの思い出した。)

なぜこの映画を観に行ったかって、ポスターの写真を見ればわかるけど一番上に「マイケル・ジャクソン」って書いてあるの。『THIS IS IT』でマイケルとデュエットしたジュディス・ヒルも出演するなら、あわよくばマイケルの映像も流れるかな、と期待して。あわよくばどころか、「Thriller」のSFやTIIはもちろん、まさかの追悼式の映像まで流れたよ!びっくり!

バックシンガーって、下手したらソロボーカルよりも歌がうまかったりする。だけどソロにはなれない。その違いはなんだろう。まぁビジュアル的なこともあるかもしれないけど、ソロシンガー全部が全部、美男美女ってわけでもないし。

わたしが思うに、やっぱり運だと思う。どこかで歌った声がたまたま音楽業界の人の耳に入って、じゃちょっとデビューしてみる?なんていう恵まれた人もいるだろうし、地道にコツコツと下積みを重ねてようやくデビューする人もいる。だけどその人たちって最初からソロシンガーなんだよね。ちょろっとバックを勤めたことはあるかもしれないけど。

この映画に出てくるバックコーラスたちは、子供の頃から聖歌隊で歌って歌唱力を磨いて来た人ばっかりで、元がユニゾンメイン。表舞台に出た時もバックコーラスとして出ているわけで、最初から裏方さん。

ソロシンガーになるための下積みとしてバックコーラスを選んじゃったら、それはそもそも間違いなのかもしれない。だって、そうやってバックシンガーからソロに転向して失敗した人ばっかりだったよ、この映画。

それを打ち破ろうとしているのが、ジュディス・ヒル。マイケル・ジャクソンのファイナルカーテンコール「THIS IS IT」ツアーのバックコーラスの一員に抜擢されるものの、マイケルの突然の死によってツアーは開催されることなく幕を閉じてしまう。普通ならここでジュディスも埋もれていったはず。しかしそこは「KING OF POP」なわけですよ。全世界で10億人が観たというマイケルの追悼式典の中で「Heal The World」をメインで歌うという大役にジュディスが大抜擢!まったく無名の歌手だった彼女は、一夜にして全世界から注目を浴びることになったのです。んー、これってマイケルからの「ツアーできなくなっちゃってごめんね」っていうせめてものお詫びだったのかも(?)。ジュディスが来日した時に生歌聴いたけど、この人の隣にマイケルがいたんだよなぁって思うと、やっぱりなんか箔がつくし。

映画にはそうそうたるミュージシャンたちがインタビューという形で出演しているのですが、内容全般はほぼドキュメンタリーなのでストーリーのない映画が大の苦手なわたしとしては、中盤まではかなりの睡魔との闘いでした。が、マイケルの顔写真が映り、「Thriller」の話題が出始めた時に覚醒。TII、追悼式の映像では目に涙をためるほど感動。正直それだけを観に行ったといっても過言ではない(大変申し訳ないことでございます)。

一緒に行った友達がパンフ買ってまして、ちらっと見せてもらいましたがマイケルの写真はさすがになかったね(笑)。

劇中で聴くバックシンガーたちの歌は本当にうまくて、どうしてこれでソロでうまくやっていけないんだろうって思う。バックシンガーとしてかなり知名度もあって認知もされてるのに、一人になったとたん見向きもされない。ソロでうまくいかなくて、家政婦をして生活費を稼いでた人もいた。厳しい世界だな。

そして観終わった後、パスタ食べながら友達と映画についてあれこれ話す時間も、わたしは大好きだったりします。

ということで、☆4つ。
5月に閉館する吉祥寺バウスシアターでも上映中!

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