『戦火の馬』
あらすじ
第1次世界大戦下、農村に住む少年アルバート(ジェレミー・アーヴァイン)の愛馬であるジョーイが軍馬として騎馬隊に売られ、フランスの戦地に送られてしまう。敵味方の区別を知らないジョーイの目に、戦争は愚かさで悲惨なものとして映るだけだった。一方その頃、アルバートは徴兵年齢に満たないにもかかわらず、ジョーイと会いたいがため激戦下のフランスへ旅立つ。
スピルバーグ監督最新作、「戦火の馬」のチャリティ試写会に行ってきました。会場に募金箱が置かれていて、集まった募金は東日本大震災で被災された方に寄付されました。わたしも微力ながら、応援させていただきました。
以下、ネタバレややあり。
主役は馬です。人間はその引き立て役でしかない。わたし、さすがにお馬さんたちはCG使ってるんだろうって思ってたけど、どうやらみなさん(ほぼ)本物だったみたいです。馬って調教すれば演技できるようになるのかしら!?とにかくハンパない存在感でした。わたしはジョーイにアカデミー賞主演男優賞あげたかったよ。ほんとに。
ざっくり説明すると、この映画はジョーイを中心とした4つのお話で成り立っています。数え方によっては5つかな。アルバートの農場から始まって、戦地から戦地へ。今の時代、馬に乗って戦うなんてもうありえないんだろうけどね。
ジョーイと人間との絆だけじゃなくて、馬と馬との絆も描かれていたりします。
左:ジョーイのおともだち馬(名前忘れた)
ただ、4つのエピソードそれぞれは、ちょっと話が薄い気がするんだよね。かといって3つに凝縮すればよかったのかっていうと、そういうわけでもないんだけど。
3つ目のエピソードにおじいちゃんと孫が出てくるんだけど、このじいちゃんどっかで観たことある。
と思ったら、「サラの鍵」にも出てきたおじいちゃんでした。なんかものすごく存在感ある。
スピルバーグお得意の戦争シーンもあります。ノルマンディーほどじゃないけど、それでもやっぱり壮絶。人と人が殺しあうなんていまだに意味がわからない。でも、ほんの一瞬だけ、その緊張が解ける場面があるんです。それもジョーイのなせる業。なにもんだ、この馬。いや馬ですけど。
一言難を言うと、イギリス人もドイツ人もみんな英語話してるから、どっちがどっちかわけわからなくなる時があって。日本映画だったら、外国語はそのまましゃべらせて、字幕つけるでしょたぶん。欧米人(アメリカ人だけかな)は、耳と脳とのつながりが日本人と違って、字幕を読むのが苦手らしい、と聞いたことがある。
これは映画じゃなくて、馬を観に行くつもりで行ってください。最後の夕映えの馬、かっこいいなんてもんじゃないですよ。ほんとに。
ということで、☆4.5。
わたしは泣けました。馬、かっこいい。