『TIME/タイム』
あらすじ
科学技術が進歩したことにより老化現象を解決した近未来、25歳で生体の成長が止まると余命はあと1年という社会が構築されていた。富裕層は寿命を気にしなくていい一方、貧しい人々は寿命を延ばすためにあくせく働き続けなければならなかった。貧しい青年のウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間と引き換えに裕福な男性を殺した容疑を掛けられ、追われる身となってしまい・・・。
大好きなアマンダ・セイフリッド(セイフライド?)ちゃんが出ていたので観ました。これ、予告編がめちゃくちゃ面白そうな作りだったんだよね。
まず「時間=お金」っていうポイント。腕にデジタル時計みたいなのが埋め込まれてて、そこに自分の余命が映し出される。働いてもらえる賃金はお金ではなく、時間。物を買うときに払うのもお金ではなく、時間。例えばコーヒー1杯=4分とか、バス初乗り=2時間みたいな感じ。
貧しい地区に住む人たちは、25歳になると余命1年分の時間をもらえる。そこから家賃を払ったりローンを払ったり食費を払ったりしていくわけ。だからあっという間に1年分なんてなくなっちゃう。だから毎日睡眠時間を削りながら働き、とにかく歩くんじゃなくて走って移動。「時は金なり」がまさに現実になっちゃってる世界。
現代の富裕層はお金をいっぱい持ってるけど、この映画の中の富裕層は有り余る時間を持っている。ポーカーとかの賭け事に賭けるのはもちろん時間。それも100年分とかそういう単位。
いつになっても、格差社会。悲しいね。そしてそれに気づいてしまったウィルは、「そんな世界おかしい!」っつって、格差を是正しようと奔走する。そんな中で出会ったのが、富裕層の娘シルビア。
アマンダちゃん、なんだかより一層目が離れてしまったような・・・。わたしが「アマンダかわいいかわいい」を連発してたら、ある人に「あんな魚顔のどこがかわいいんだ」と言われました。しかもアマンダの出世作『マンマ・ミーア!』を観てないって言ったら、「あの映画観てなくてどこで判断してんだ」とも言われました。悪かったね、『親愛なるきみへ』だよ(笑)。
25歳で成長が止まってしまうので、こんなことが起きます。
左からおばあちゃん、お母さん、娘
もうなにがなんだかわからないね(笑)。
この映画を撮ったのはアンドリュー・ニコル監督。わたしは観てないんだけど、どうやら同じ監督が撮った『ガタカ』という映画に内容は似ているそうです。さらに同じ監督の『トゥルーマン・ショー』のあらすじを聞いて、俄然そっちも観たくなってきた。でもわたし、ジム・キャリーがニガテなんですよ。『フィリップ、きみを愛してる!』は大好きな映画なんだけれども。
腕に組み込まれた「人生時計」は、お金同様盗むこともできる。お財布代わりだから。もし将来、ほんとに時間がお金の代わりになるような時代が来ちゃったら、恐ろしいね。今みたいに休みの日は寝たいだけ寝るなんてことはできなくなるし、人のために時間を使うなんてあり得なくなる。ものすごくギスギスした社会になるんじゃないかな。でもそこまでして生き延びる意味って、なんなんだろう。別に永遠に若さを保たなくったっていいよ。年相応にみんな老けていけばいいじゃない。だって、25歳だと思ってナンパした女性が、実は120年生きてました、ってことだってあり得るわけだよ(どうでもいいか)。
”Time is money”ではなく、”Time is hope”な映画だと、わたしは思いました。
ということで、☆4つ。
わたしはこういう映画、嫌いじゃないです。世間様がなんと言おうとも。