渋谷C.C.レモンホール(渋谷公会堂)で行われた、「歩いても 歩いても」の
舞台挨拶付き試写会に行ってきました。
壇上には阿部寛さん、夏川結衣さん、樹木希林さん、YOUさん、そして是枝裕和監督が登場。
ちゃぶ台を囲んで、お茶飲んだりスイカ食べたりしてました。
C.C.レモンホール、どうでもいいけど渋谷公会堂って名前の方がいいと思うが・・・。
でもまだ改装したばっかりっぽくて、木のにおいがした。けっこうきれい。
『歩いても 歩いても』
あらすじ
夏のある日、横山良多(阿部寛)は妻のゆかり(夏川結衣)と息子のあつし(田中祥平)とともに実家に帰省した。
この日は、15年前に他界した兄の命日。しかし、失業していることを口に出せない良多にとって、両親(原田芳雄、樹木希林)との再会は苦痛でしかなかった。
以下ややネタバレ。
この題名からして、とある曲が頭の中をずーっと回るんですが、それも劇中で解消されます。
あぁ、なるほど、だからなのね、と。
樹木希林さんが実にいい味を出していて、はまり役です。
長男は見知らぬ男の子を助けるために海に飛び込んで亡くなったんだけど、その時助けた男の子を毎年長男の命日に家に呼び続けるの。
家族みんなが集まっているところに。
それには母の強い思いがあって、その心情を吐露するシーンがあるんだけど、希林さん以外の女優がやったら、それはそれは恐ろしいシーンになってしまうと思う。
彼女のキャラクターっていうか、醸し出す雰囲気のおかげで、やんわりオブラートに包まれたような。
それでも、親の子へ対する強い思いっていうのはすごく伝わってくるんだな。
良多と父親の確執っていうのも、ハタから見てる分には面白い。
病院を継いで欲しかった父と、それに反発して家を出た良多。
さらにコブ付きバツイチの女性と結婚しちゃったもんだから、父親の気持ちは複雑。
みんな、素直になれないんだよねぇ。
そういえば、田舎の家ってなぜか「おばあちゃんち」って呼びません?「おじいちゃんち」じゃなく。
「オレが稼いだ金で建てた家なのに、なんで『おばあちゃんち』なんだ!!!」って憤る
父親が面白かった。そういえばそうだよな、と思って。
ほかにも途中かなりクスクス笑えるシーンがたくさんありました。
舞台挨拶で本人も言ってたけど、YOUさんが出演者たちのいい「蝶つがい役」になっていて、いい意味ですごくゆる~くなってます。希林さんとの掛け合いも楽しいし。
観終わった後、なんだかほっこりした気持ちになれました。
ってことで、☆4つ。