八甲田山

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追悼・高倉健。

八甲田山

あらすじ

明治34年末、日露戦争を目前にして陸軍は寒冷地教育の不足を痛感していた。
ロシア軍と戦うためには雪中行軍をして、雪とは何か、寒さとは何かを知らねばならなかった。
その行軍の目標となったのが生きては帰れぬ冬の八甲田であった……。

去年の突然の訃報に驚いた高倉健さん。
わたしは会社のPCの前で「えっ!?」って声あげたと思う。
具合が悪いとかそういった話も一切なかったし、ほんとプライベートは謎なお方でした。

その後、テレビで健さんの追悼番組とか映画とかがいっぱい放送されたんだけど、
なぜかこの『八甲田山』だけは流れることがなかったのです。
もう何年も前から観てみたいと思ってて、何を隠そうドリパスで八甲田山立ち上げたのもこのわたしだ。
それが映画館で期間限定上映されるという情報を新聞で見て、すっ飛んで行ってしまいました。
初めて行った池袋の文芸坐、めっちゃディープな映画館だった・・・。

わたしがこの映画に興味を持ったのは、Wikipediaの「八甲田雪中行軍遭難事件」を読んだから。
時間ある人は読んでみて。とにかく壮絶なんです。
実際にこの雪中行軍に参加した人たちをモデルにして書かれた、浅田次郎の「八甲田山死の彷徨」がこの映画の原作。

ロシアとの冬の戦いを見据えて、真冬の八甲田山を踏破しようと考えた軍上層部。
弘前側から登る徳島大尉(高倉健)を隊長とした連隊と、青森側から登る神田大尉(北大路欣也)を隊長とした連隊を
八甲田山ですれ違わせようとします。
実際にはそんなことはなかったらしいのですが、あんなホワイトアウトな中ですれ違うなんて絶対無理。
それはわかっているんだけど、上の言うことは絶対だから逆らえない隊長たち。

もうもうもう、観ていて寒かったー!!!
「凍傷を防ぐために、常に手足の先を動かしていろ」っていうセリフがあるんだけど、
思わずわたしも動かしちゃったもんね、映画感なのに(笑)。
これ、4DXで観たら観客も凍死でしょう、間違いなく。

ろくな訓練もなく、完全に八甲田山を甘く見ていた青森連隊は、そのほとんどの隊員を失ってしまいます。
あまりにも寒すぎて発狂して、全裸になって「わーーーー!!!!!」って叫びながら凍死したりとか( ;∀;)
神田大尉はすごく現実的なのに、出しゃばってきた山田少佐(三國連太郎)のおかげでしっちゃかめっちゃかに。
もうすっこんでろ三國連太郎!!!!と、スクリーンに向かって心の中で叫んでました。
(山田少佐のモデルとなった山口少佐は、ほんとはこんな人じゃなかったみたいです)

一方の弘前連隊は、ご想像の通りあの健さんが率いているので大した犠牲もありません。
あくまでも求心力のある、かっちょいい隊長さん。
でもこちらのモデルとなった人は、凍傷にかかった案内人を置き去りにしたりとか、けっこう辛辣だったみたいです・・・。

3時間近い長尺ですが、実際に雪中にいた時間はもっともっと長い。
なんだかもう、観ているのがつらくなりました。
昔の軍って、ほんと愚かだなあと改めて思ったりも。
愚かっていうか、なんか変なものを信じ込んじゃって洗脳されてるとしか考えられない。

ということで、★★★★/5
もう一回観るかと問われたら、「4DXなら」と答えます(チャレンジャー!)

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