アンを探して

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なにげに公認ブロガーになっているシネトレさんからご招待いただき、「アンを探して」の試写に行ってきました。
TCC試写室という、今までの試写会人生(どんなだ)の中でも1度も行ったことのない場所での試写。
小さなスクリーンだったけど、逆にそれもよし。

主役は穂のか。そう、とんねるず石橋貴明の長女。

アンを探して

『アンを探して』

あらすじ

プリンス・エドワード島にやって来た17歳の杏里(穂のか)。
「赤毛のアン」が大好きだった亡き祖母・静香(吉行和子)の初恋の人探しという目的は、見知らぬ土地で困難を極める。
優しいライアン(ジョニー・サー)にほのかな思いを抱き始める杏里とともに、ホテルのオーナー・マリ(ロザンナ)と隣人のジェフ(ダニエル・ピロン)との関係にも少しずつ変化が訪れる。

アンを探して


正直、穂のかという女優はべっぴんさんではない。どうしても貴さんの面影を探してしまったりする。
演技も、最初のほうはボソボソとしゃべっていて、うまいんだかどうだかわからない。

でも、ある瞬間から、思いっきり惹きこまれてしまう。
なんなんだろう、この女優って。

実は当初、杏里役は違う女優でほぼ決まっていたのだが、なにせ低予算映画だったため、主役とロザンナさんは単身でプリンス・エドワード島(P.E.I)に滞在しなければいけない制約があった。
そのため、決まりかけていた女優は降板、撮影開始2週間前にして、主演女優がいなくなるという事態に。

そこで白羽の矢が立ったのが、穂のかだった。
すでに監督はP.E.I.入りしていたため、日本にいる穂のかとはインターネットでオーディションしたそう。
これまでの杏里候補の誰よりも、穂のかは杏里に対する思い入れが強かったらしい。

アンを探して

杏里はカタコトの英語でP.E.I.の人々と交流を図っていくのだけれど、実は穂のか自身は英語がペラペラ。
だからわざと下手な英語を話しているんだけど、ところどころでものっすごくいい発音が出てしまう(笑)。
でもこの映画、まったく英語が話せない女優が杏里役だったら、絶対成り立たなかったと思う。
終盤はかなり英語で話すシーンが出てくるし、英語のせりふ丸暗記じゃ絶対に出せない雰囲気が必要。
その点穂のかは、もちろん意味を理解しながらしゃべっているから、カタコトでも不自然じゃない。
私、基本的に英語の映画は耳で聞いて字幕で意味を確認しているんだけど、この映画に出てくる人たちは
杏里にわかりやすいような英語をしゃべっているから、私も字幕なしでけっこういけた。

話の軸は、杏里のおばあちゃんの初恋の人探しなんだけど、それに絡むいろんな人間関係や、P.E.I.の美しさ、家族の大切さなど、いろんな要素が盛り込まれている。
杏里が初めて感情をあらわにするシーンや、ラストの壮大さなど、泣けました。

試写の後には宮平貴子監督がご挨拶にいらっしゃって、撮影時の裏話なんかも聞かせてくれました。
撮影当時は若干29歳だった監督。しかも初監督作品、オールP.E.I.ロケという困難も多い中、こんなにステキな作品を作られたということに、ただただ脱帽です。

邦画は無理に予算をかけて大コケするようなものを作らずに、こういった珠玉の作品をたくさん作ればいいのに。
心底そう思う映画でした。観てよかった。

ということで、☆4.8。
これからの活躍が楽しみです、穂のかさん。
10月31日(土)より、シネカノン有楽町1丁目ほか全国順次ロードショーです。

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