キャメロン・ディアス主演の「私の中のあなた」の試写に行ってきました。
大好きなGAGAの試写室。イスの座り心地が最高です。ワーナー試写室の次に好き（笑）。

『私の中のあなた』

あらすじ

白血病の姉（ソフィア・ヴァジリーヴァ）に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ（アビゲイル・ブレスリン）。

彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、母サラ（キャメロン・ディアス）は愛する家族のためなら当然と信じてきた。
そんなある日、アナは姉への腎臓提供を拒否し、両親を相手に訴訟を起こす。

物語はまず、アナが両親を訴えるために弁護士を訪れるところから始まる。
勝率91％という敏腕弁護士の元に、たった700ドルを握り締めて。

世の中望まれずに生まれてくる子供も多い中、アナは両親から強烈に望まれ、かつ究極に計画されて生まれてくる。
その理由はただ一つ、白血病である姉のケイトを助けるため。

骨髄移植のドナー適合に叶わなかった両親（弟のジェシーも含め）に残された道は、遺伝子操作によって確実に適合する子供をもう一人作ることだった。

でも、これってどうなの？
生まれたときから体を切り刻まれ、その後の生活も姉のために生きていくアナ。
もしケイトが病気じゃなかったら、アナは生まれてこなかったの？
どうしてそこまでして、サラはケイトを助けたいの？
長女を助けるためなら、他の命は犠牲にしてもいいの？

アナ役のアビゲイルちゃん、どっかで見たと思ったら、「幸せのレシピ」でキャサリン･ゼタ=ジョーンズの娘役だった。
あの時はこんなにかわいくなかったように感じたんだけどな・・・。

ケイトの看病のため、自分の弁護士キャリアも捨てて付き添うサラ。
気持ちはわかるよ。そりゃ自分の子供だもん。なんとしてでも助けたい。
でもそのせいで（たぶんね）、小さかった弟のジェシーは失語症になって全寮制の養護学校のようなところに送られてしまう。
もっとかまってあげていたら、そんなことにはならなかったのかもしれないし。
泣きながらその学校へ行くことを了承するジェシー、切なかった。

大きくなってもちょっと屈折。
白血病のイメージってもっと元気がないのかなと思っていたけど、調子のいい時のケイトは普通に外出もするし恋だってする。
同じ病気を持つテイラーは、お互いを分かり合える唯一の存在。

二人とも役作りのために髪の毛とまゆ毛を剃り落としてるんだけど、それだけで人間ってコワモテに見えるんですね、かなり。

物語の軸は、なぜアナが両親を訴えることになったのかということ。
アナの言い分は、
「私の体は私のもの。このまま姉のために手術を重ねていたら、自分のやりたいことができない」
というもの。まったくその通り。腎不全の姉のために、片方の腎臓まで提供することになっているし。
いくら姉を助けるために生まれてきたことを理解していても、それじゃああまりにも辛過ぎる。
だけど母であるサラは、アナの行動が理解できない。「お姉ちゃんを助けたくないの？」の一点張り。

おいおい、ケイトもアナも、あなたの子供でしょうよ。
一方を助けるためなら、一方は犠牲になってもいいわけ？
ケイト自身は手術を受けたくないかもしれないのに、それを強要するわけ？
なんていうか、理解したいけど理解できない、もどかしい感じ。

パパがちゃんとアナの意見も聞いてくれようとするところが救いでした。