『裏窓』
あらすじ
足を骨折し、車椅子とベッドでの生活を余儀なくされているカメラマンのジェフ(ジェームズ・スチュワート )。彼は退屈しのぎにと、窓から見える向かいのアパートの人々を眺めるのが日課になっていた。ところがある日、セールスマンの夫と口論をしていた病床の妻がいなくなっていることに気づく。恋人のリザ(グレース・ケリー)などに協力を依頼し、裏窓を通した調査がはじまる。男が妻を殺したのでは、という数々の状況証拠をつかみ、疑いは確信へと変わっていく。そして・・・。
ヒッチコックの「裏窓」を観ました@午前十時の映画祭。彼の作品には必ず(なのか?)ご本人が登場するらしいのだが、見つけられなかった。
以下、ネタバレあり。
ジェフが自室の窓から向かいのアパートをただひたすら眺める、ワンセットドラマです。ジェフの部屋から見える景色以外、スクリーンにはなにも映らない。うぅ、閉塞感。
グレース・ケリーはとってもキレイでした。女優として絶頂にいた頃かな。この映画からしばらくして、モナコのレーニエ大公と雑誌の対談で知り合い、結婚します。1国を治める人から見初められるくらいだから、美しさだけじゃなくて教養や知性もあったんだろうなぁ。
勘違いカップルの妄想により、どんどん(勝手に)殺人事件が進行していきます。言われれば言われるほど、セールスマンの男が怪しく見えてくる。なにも確証はないのに。
それにしても、ほんとにこれヒッチコックなの?っていうくらい、怖さがなかったんだけど、ラスト10分で鳥肌立った。セールスマンの男がジェフの部屋を訪ねてくるシーン、ぞわわわわ~って。
で、結局犯人は誰なの?っていうか、そもそも殺人事件自体ほんとに起こってたの?ラストの警官のセリフにジェフ付きの看護婦さんの顔が凍りついたのが印象的だったけど・・・。あれだと、わたしにはその警官が犯人のように思えたのですが。考えすぎ?ナゾはナゾのままーって、現代映画じゃ許されないような気がする。
ということで、☆3つ。
ちなみにヒッチコックおじさんは、音楽家の部屋で時計のねじを締めていた人、だそうだ。
午前十時の映画祭 27/50本