予告犯

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予告犯
『予告犯』

あらすじ

インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。

犯罪予告をネットで流し、その通りに実行して、さらに模倣犯まで出てきちゃうって、なんかそんな話現実にもなかったっけ?

予告編を観た時に、なんとなく「中途半端な『セブン』みたいな映画だな」と思ったのです。セブンって、あのブラピのやつ。あっちはキリスト教の七つの大罪をモチーフにしてるけど、こっちはそれを大幅に縮小した四つの小罪みたいな感じで。人も殺さないし。

Tシャツの男=シンブンシはネットカフェから犯罪予告の動画を流し、世間の注目を集める。そもそもこの人はIT会社に勤めていたものの、社長から嫌がらせを受けて体を壊して失業。日雇いで違法産業廃棄物処理の仕事をしていたときに3人の仲間と出会う。そこにフィリピンからやってきた少年も加わって、世間に復讐しようと考え始めるのね。

でも、復讐相手って世間じゃなくてそのIT会社の社長だけでいいじゃん。そりゃ働きにくい世の中に恨みを持つ気持ちもわからないではないけど、かなり頭いいみたいだし他にやりようがいっぱいあったはずなんだよね。

彼が世間の注目を集めたかった理由は他にもあって、そこにフィリピン人の少年が絡んでくるんだけど、そっちにしてももうちょっとまともなやり方があったんじゃないかなーとは思う。しかしそうできない理由もある。太陽の下を生きていけない理由が。

ラストはなんだかきれいに終わっちゃったな、って感じでした。仲間のことを考えての結果かもしれないけど、自分だけかっこよすぎでしょ。こんな辛い世の中からおさらばするんだったらさ、周囲を巻きこまなくったっていいじゃない。

こういうネット犯罪とかって10年前だったら映画の題材にはなってなかったと思う。実際の世の中で似たようなことが起こってるから、脚本にもなるし観客も「あー、そういうことあったよね」って理解できる。怖いご時勢になりましたねほんとに。

ということで、★★★/5
WOWOWで続編となるドラマもやってるみたいです。もう終わっちゃったのかな。

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