『さらば あぶない刑事』
あらすじ
長きにわたり横浜の平和を守ってきた刑事コンビ、タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)。定年を5日後に控えながらも、彼らは宿敵・銀星会の残党を追い、覚せい剤や拳銃が扱われるブラックマーケットの襲撃などを行っていた。そんな中、世界各国の闇市場や裏社会での縄張りを拡大している中南米マフィアが彼らの前に立ちはだかる。彼らの日本進出を阻止しようとするタカとユージだが、その戦いに横浜中の犯罪組織も絡んでいく。危険地帯と化した横浜で、二人は一世一代の勝負に挑むが…。
「あぶ刑事(あぶデカ)」と言えば、「踊る大捜査線」よりはるか昔に大人気だった刑事ドラマ。以前はよく再放送をやっていて、わたしも受験生だった高3の時にたまたま観た再放送でハマってしまいました。夏休みの夕方に放送していたので、受験勉強のいい息抜きになったのを覚えています。勢いでレーザーディスクのコレクターBOXも買ったし(高校生に5万の出費は鼻血が出るほど痛かった)。
そんなあぶ刑事ことタカとユージの2人もなんと定年だそうですよ(実際のお二人はもう還暦過ぎてるんですけど)。無事に定年退職すれば退職金も満額もらえるわけで、どうにか二人に無茶なことはさせまいと、課長に昇進した透(仲村トオル)はなだめすかして大人しく過ごすようにいうのですが、まあ大人しくしてるわけがないよね。
タカとユージが定年ってことは、かつて港署にいた面々はほぼとっくに定年しているわけで、近藤課長もパパさんも落としのナカさんもいない。だけど「瞳ちゃん、お茶持ってきて!」の瞳ちゃんはいた(笑)。パパさんとナカさんは現在それぞれ居酒屋と屋台のラーメン屋を経営していて、チラリと出てきます。近藤課長は・・・・(わたしは中条さんが好きだったけど)どこ行っちゃったんだっけ。
定年間近でもタカとユージのアクションはまだイケてました。特にユージ。かの名曲「RUNNING SHOT」のBGMと共に横浜を猛ダッシュ。かっこいい。わたしは断然ユージ派です。
タカは相変わらずでっかいバイクに乗ってました。昔は「この人車運転できないのかしら」なんて思っていたものです。
これがシリーズ最終作ということで、一応ファンとしては見納めできてよかったかなとは思うのですが・・・・・・・・・・・・・・・・。
とにかく話が雑。
2016年というこのご時世に、こんなひどい脚本の邦画を上映していいのだろうかと思ってしまうくらいひどかった。全然つじつまは合ってないし、こんな警察ありえないでしょっていうのばっかり(それこそがあぶデカなんですけれども)。これまでの布石があって初めて成り立つ映画であって、もしこれがTVドラマ(しかも30年近く前にやってたやつ)の映画化ではなく、単発の邦画として上映されたらそれはもう目も当てられないでしょうよ。ファンであるわたしでさえそう思う。
少年課の課長だった木の実ナナ、こんなに演技ヘタだった?っていうくらいひどいし、コスプレ女王の薫(浅野温子)は痛々しいという言葉しか見当たらない。
いいの、何度も言うけどそれがあぶデカだからそれでいいんだけど、いい年して昔のまま全然成長してないって、刑事としてどうなのよ(元々仕事に熱なんて入ってなかったけど)。
今回の適役のキョウイチ・ガルシア(吉川晃司)とタカとのバイクでの決闘シーンもひどかったなあ(笑)。
何がしたいのこの二人。あとこの後のシーンで、バイクに乗ったタカに小走りでライフルを渡しに行くユージ、コントか(笑)。
タカの恋人の夏海(菜々緒)、この人死ぬんですけど(あ、言っちゃった)、その亡骸を抱えてのタカの号泣シーンの演技もひどかったなあ(笑)。
ひどすぎて身震いした。
TVドラマはあんなに面白いのに、映画になるとどうしてこうなっちゃうのかなー。2時間は間延びしちゃうのかな。
なんだろう、あぶデカすごく好きなのに、かわいさ余って憎さ百倍みたいになってるwww
あと言いたいのは、TVシリーズのオープニングテーマを使ってほしかった!あぶデカといえばあのオープニングでしょうよ!ラストの「冷たい太陽」は昔と同じシーンがあったりして懐かしいのに、なぜオープニングは違うんだ。納得いかない。
とにかく、あぶデカファン以外には絶対に薦めない映画です。ファンでもちょっとどうかしらと思うくらい。でも某映画サイトでは評価が高いんだよね。いろいろ操作されてるのかもしれないけど。
ということで、/5
ファンだからというかなりのひいき目で見ての評価。映画自体の評価としては。