『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』
あらすじ
ある日、皐月杯と呼ばれる百人一首の大会の会見収録が行われていた大阪の日売テレビ局内で、爆破事件が発生する。コナンは崩壊するビルの中に取り残されていた西の名探偵・服部平次とその幼馴染の遠山和葉を辛うじて救出するが、犯人も犯行目的も見えてこない不可解な状況に違和感を抱く。そんな中、コナンたちの前に百人一首の高校生チャンピオンで平次の婚約者を名乗る謎の女性・大岡紅葉が現れ…。
名探偵コナン劇場版シリーズ第21弾。相変わらず子供が理解するには難しい内容、かな。
TVアニメ版のコナン最新話にわたしが追い付いていなくて、前作みたいにFBIだと公安だのが出てこられるとちんぷんかんぷんだったのですが、これはコナン×蘭と平次×和葉のお話なので普通にわかりやすかったです。
テレビ局が入っているビルが爆破されて、収録に参加していた和葉とその幼馴染の平次がビル内に取り残される。例によって事件現場に居合わせたコナンくん(笑)が二人を救出に向かったものの逆に閉じ込められてしまい、どう考えても絶体絶命の中パラボラアンテナを使ってスケボーを加速させて遠心力で川まで飛ぶという人間離れした技を繰り出すんです。もう絶対ありえないからそれ。っていうツッコミすら受け付けさせないのが名探偵コナンであります。
今作は百人一首がテーマになっていて、皐月杯という大会での優勝者が殺されたり、平次の婚約者だと名乗る高校生チャンピオンの大岡紅葉が現れたり、殺害現場にかるた札が散らばっていたりと、何かと百人一首がらみで話が進んでいきます。
このアニメに出てくる殺人犯ってほんとにどうしようもない理由で簡単に人を殺したりすることが多いんだけど、この話は割としっかりと筋が通っていてちょっと切なくもなりました。秋の京都が舞台っていうのも手伝って、真っ赤な紅葉がもの悲しさを浮きだたせたり。すごく絵もきれいでしたね。
あとここはツッコんじゃいけないんだろうとは思いますが、新一がコナンになって1年も経ってないはずなのに、コナンがサラサラーっとスマホを使いこなしてたりして、こういうとこは相変わらず黒電話なサザエさんと違ってちゃんと時代を追ってるのねー、とか(笑)。
コナンと平次の熱い友情も見ものです。見た目は子供、頭脳は大人なコナンに全幅の信頼を置いている平次。「俺一人じゃどうにもならんことも、お前とやったらなんとかなるで」みたいなセリフがあったようななかったような。
それから新一と蘭以上にやきもきさせる平次と和葉の仲。和葉は今までも割とストレートに平次に気持ちを伝えていて、平次もそれをわかってるのに相変わらずはぐらかす。君たちいつになったら気持ちに素直になるわけ!?早いとこくっついちゃいなよ!でもくっついちゃったら話終わっちゃうんだろうな(笑)。
わたしはいっつも屁理屈をゴネゴネゴネゴネ言う新一よりも感情の赴くままに突っ走る平次が好きだし、女性キャラの中では和葉ちゃんが一番好きなので、この二人が活躍するストーリーは普通にうれしかった。男性キャラで一番好きなのは・・・・光彦?(ピカチュウだし・・・チョッパーだし・・・w)
劇中で百人一首の歌がいくつか出てくるんだけど、その中でもわたしが一番好きなのはコナン(というか新一)が蘭に送った
瀬を早み
岩にせかるる滝川の
われても末に逢はむとぞ思ふ
っていう歌。意味は
「川の流れが速いので、岩にせき止められた滝のように流れの速い水が
いったんは別れ別れになっても末には一つになるように、
今はあなたと離れ離れになっていてもまたいつか再会したいと思います」
この歌に込めた新一の気持ち、わかるわあ・・・・(しみじみ)。
ということで、
次回作は公安の安室さんがメインのお話になるそうです。TVアニメ版も773話まで観たし、たぶん話についていけるはず。