イントゥ・ザ・ワイルド

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「イントゥ・ザ・ワイルド」の試写会に行ってきました。
どうしても観たかったこの作品。試写で行けてよかった。

イントゥ・ザ・ワイルド『イントゥ・ザ・ワイルド』

あらすじ

大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。

以下、かなりネタバレあり。

1992年4月、一人の青年がアラスカ山脈の北麓、住む者のいない荒野へ歩いて分け入っていった。4か月後、ハンターたちによって、彼はうち捨てられたバスの車体の中で、寝袋にくるまり餓死している状態で発見される。青年の名はクリス・マッカンドレス。ヴァージニアの裕福な家庭に育ち、2年前に大学を優秀な成績で卒業したばかりの若者だった。全財産を捨て、労働とヒッチハイクを繰り返しながら、アラスカへと旅立ったクリス。なぜ彼は、恵まれた環境にいながら、悲惨な最期を遂げたのか?

イントゥ・ザ・ワイルド

クリスは大学も優秀な成績で卒業して、ハーバードのロースクールにさえ入れるような秀才。だけど大学を卒業した後、何もかも捨てて家を出てしまう。目指すのはとにかくアラスカ。途中で車が鉄砲水に飲み込まれた後は、ヒッチハイクでひたすら放浪。

イントゥ・ザ・ワイルド

アラスカにたどり着くまでの2年間、彼はいろんな土地を転々としていろんな人と出会うんだけど、とにかく出会う人みんないい人なの。彼のことを応援してくれるし、理解してくれる。同じようにヒッピー暮らしをしている中年男女やおバカカップルたちも、きっとなんか事情があってそういう生活をしているから、クリスのことを分け隔てなく受け入れてくれるのね。

最後に出会ったおじいちゃんなんて、クリスを養子にしたいとさえ言い出す。だけどそんなおじいちゃんも、旅先で知り合った女の子の気持ちすらも置いて、彼はアラスカへ向かう。

イントゥ・ザ・ワイルド

なんでアラスカなのかって、よくわかんないんだけど、クリスはたぶん誰の力にも頼ることのできない極限の状況で暮らしてみたかったんだと思う。クリスが家を出た原因は両親の不仲だったり裏切りだったりで、決して幸福ではなかった。その苦しみを妹と二人で分かち合って育ってきたんだけど、その妹にすら行き先も告げてないことで、妹もとても悲しんでいるの(作中では妹が語り部みたいな感じだった)。

アラスカに行くまで、クリスは体も鍛えるし植物や動物の本も買って勉強して、ライフルも手に入れて、そこにある自然のものだけを摂取して生きていけるようにきちんと準備していた。そしてなぜか乗り捨てられていたバスを見つけて、そこで暮らすようになる。

イントゥ・ザ・ワイルド

数週間を過ごした後、結局彼は餓死してしまう。

私は映画を観る前は、あえて彼が餓死を選んだと思ってた。でも実際は、まったくのアクシデントで餓死せざるを得ない状況に追い込まれていったのね。川が増水してもと来た道を戻れなくなって、ついには食料も尽きて、やむを得ずとった行動が結果として餓死することになってしまう。これは本当に切なかった。自分がそのうち死んでいくという事実を悟ったとき、彼は一人ぼっちで絶望のどん底に落ちたと思う。だって、まさか自分がアラスカで死ぬなんて思ってもみないことだったから。

本当に、本当につらい。だってこれは、実話が元になったノンフィクション映画だから。クリス・マッカンドレスは、実在した人間なんです。

飢えて痩せ細った体は、野生のクマの獲物の対象にすらなり得ない。この役のためにエミールは、17kgも体重を落としたそうです。ほんとにげっそり。役者っていつも思うけど、体重増やしたり減らしたり、大変だよね。

どこまでが本当に起こったことなのかはわからないけど、たぶんクリス本人は日記を残していただろうし、この出来事を基にした「荒野へ」という小説も出ているらしいから、かなり忠実なのでは、と思う。

ショーン・ペン、いい映画作りました。天晴です。彼のイメージは「アイ・アム・サム」で止まってるんだけれども・・・。ちなみにエミール・ハーシュは「スピード・レーサー」の彼。あたしの友達にそっくり。そしてジャック・ブラックにも似ている・・・。

ということで、☆4.8。
観終わって一晩経っても、心の中に何か引っかかる。

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