『すべては君に逢えたから』
あらすじ
アパレル会社で働く山口雪奈(木村文乃)と建設会社の仙台支社で働く津村拓実(東出昌大)は遠距離恋愛中の恋人同士だが、お互いの多忙さから次第に擦れ違いが生じ始め・・・(『遠距離恋愛』)。
言い寄ってくる女性を全て疑うウェブデザイン会社の社長・黒田和樹(玉木宏)は、一人で過ごす方が気が休まる。そんな彼が、愛していた人を失った直後の佐々木玲子(高梨臨)と偶然出会い・・・(『イヴの恋人』)。
2014年に開業100周年を迎える東京駅を舞台に、クリスマスを間近に控えた男女10人が織り成す恋模様を描く群像ラブロマンス。んー、どっかで観たことあるような設定・・・。
わたしが大好きな、2011年に公開された『ニューイヤーズ・イブ』っていう映画があるんです。大晦日のニューヨークを舞台に、さまざまな事情を抱える8組の人々が織り成す群像劇。今回の試写会に行く前に、「もしかしてこの映画って、ニューヨークを東京駅に、大晦日をクリスマスイヴに置き換えた、『ニューイヤーズ・イブ』のパクリなんじゃないの?」と思っていたわけですが、いっそのことパクリだったらよかったのに(涙)。
【イヴの恋人】【遠距離恋愛】【クリスマスの勇気】【クリスマスプレゼント】【二分の一成人式】【遅れてきたプレゼント】という6つのエピソードが、中途半端に絡んでいく映画です。ほんと中途半端でもう。「えっ、そことそこ繋がってたんだ!」っていう意外性がなく、無理やり繋げてみましたみたいな感じ。エピソードが弱い。6つの話がそれぞれテレビで30分ドラマで成り立つような内容です。
『ニューイヤーズ・イブ』と比べるからいけないんだろうけど、あの映画はヒラリー・スワンクを軸とした話の筋が1本通ってて、「もしかして、ひょっとするとそうなの?」っていう期待感が満載だった。それに比べてこっちは、「それってただの遠距離恋愛カップルの痴話げんかじゃん(【遠距離恋愛】)」に終始。
【イヴの恋人】は、ちょっと都合よすぎる感じもあるけど、レンタルビデオの話はちょっといいなと思った。
【二分の一成人式】は泣けました。あぁいう話はずるい。
ということで、☆2.5。
「東京駅を舞台に」っていう割に、あんまり東京駅は出てこないんだよねー。