レヴェナント:蘇えりし者

スポンサーリンク

レヴェナント:蘇えりし者
『レヴェナント:蘇えりし者』

あらすじ

1823年、アメリカ西部の原野。ハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は狩猟の最中に熊の襲撃を受けて瀕死の重傷を負うが、同行していた仲間のジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされてしまう。かろうじて死のふちから生還したグラスは、自分を見捨てたフィッツジェラルドにリベンジを果たすべく、大自然の猛威に立ち向かいながらおよそ300キロに及ぶ過酷な道のりを突き進んでいく。

レヴェナント:蘇えりし者

レオナルド・ディカプリオが悲願のオスカーを手にした作品。なにげにR指定。

冒頭からかなりエグいシーンの連発で、わたし2時間半耐えられるかなと正直心配になりました。まあ人が死ぬ死ぬ。

ヒュー・グラスとジョン・フィッツジェラルドはヘンリー隊長をリーダーとした狩猟の旅を続ける一団に所属している。といってもグラスはベテランハンターで、先住民との間に生まれた息子のホークと共に一団にガイド役として参加していただけ。

レヴェナント:蘇えりし者連れて行ったのはこれよりもっと成長したホーク

旅の道中、先住民の集団に襲われた一行は、荷物を運ぶ船を捨てて命からがら逃げだす。それでも失った仲間の数は大きく、もともとグラスに対して敵意を持っていたフィッツジェラルドはグラスが取った「船を捨てる」という判断が間違っていたと激しく非難する。

レヴェナント:蘇えりし者
とりあえず生き残った者たちだけでも砦に帰ろうとするんだけど、その途中でグラスが巨大なハイイログマに襲われて瀕死の重傷を負ってしまう。このへん、予告編でもバンバン流れてましたけど、クマが本当に恐ろしい。もちろん本物のクマじゃなくてオールCGですが、超リアル。グラスの首にガブーッ!って噛みつくし、前足に体重かけてグラスの頭を押さえつけるし(絶対に首がバキッていくと思った(けどいかなかった))。レオはグリーンバックで撮影したと思いますが、想像のクマ相手に一人でゴロンゴロン格闘してたかと思うと、ちょっと笑える。

そんな瀕死の状態になってしまったグラスを仲間たちはなんとか助けだし、板の上に乗っけてみんなで運ぶんだけど、さすがにかなりの負担。しかも季節は冬。どっちみちグラスは衰弱して死んでしまうだろうと判断し、ヘンリー隊長はグラスを置いていくことを決める。その最期をきちんと見届けるため、フィッツジェラルドと若いブリジャー、そして息子のホークがグラスと共に残ることに。

この時点でフィッツジェラルドがなんかたくらんでるんだろうなーっていうのは薄々感じられますね。嫌いだった相手が目の前で瀕死の状態で襲ったって抵抗してこない。じゃあグラスを殺すのか?いやいや、なんとフィッツジェラルドは、身動き一つ取れないグラスの前で、彼の息子のホークを殺すのです。もう最低。

「やめろ!」という声も上げられないグラス(なぜならクマに喉を掻き切られているから)。さらにフィッツジェラルドが適当に掘った穴の中にポーンと放り投げられ、これまた適当に上から土をかぶせられて生き埋めにされる。まあね、あの傷の具合ならそうするよりほかないんだけど、あくまでフィッツジェラルドたちが残ったのはグラスの最期をきちんと見届けるため。そんな中途半端な状態で置き去りにしたもんだから、グラスさん、穴の中から見事復活。なんとか体をズリズリと引きずって息子の亡骸の元にたどり着き、フィッツジェラルドへの復讐を誓うのでした。

レヴェナント:蘇えりし者
アイアムアヒーロー』の大泉洋のビジュアルはこのレオをパクッたとかパクらないとか。

全身ボロボロなのに、もちろん病院に行ったわけでもなくまさに自然治癒力で傷を治していくグラス。この人、実在した人なんです。本当にクマに襲われてるの。320キロもの道のりを粘り強く這うように進み生還したと言われているそう。背中の傷は骨にまで達して、それが膿んでくると腐りかけの木にもたれて傷をウジ虫が食いつくすようにしたとかなんとか…。

実際にグラスがクマに襲われたのは夏だったのに、この映画の季節は冬。その方が過酷さが更に増すから、というイニャリトゥ監督の判断だそうです。ドSだわイニャリトゥ。しかも「マジックアワー」と呼ばれる最も美しい時間帯を狙って1日に1~2時間しか撮影しなかったためにスケジュールが伸びに伸びて、フィッツジェラルドを演じたトム・ハーディは次の主演作から降板しなければならなくなったとか。レオがアカデミー賞の授賞式のスピーチで真っ先にトムに対して感謝の言葉を述べたのはそういう経緯があったからみたいですね。

あとカメラがものすごくローアングルで役者の顔に近いところに合って、役者の息でレンズが曇ってしまうほど。レンズに血しぶきがかかるシーンがあるんだけど、そこはちょっと現実に引き戻されたような気がして興醒めしてしまった。

復讐心だけを力にしてグラスがいかに生き延びたか。人の執念ってすごいけど、それ以外に奇跡とも呼べるような出会いがあったりもして、人生って悪いことばかりではないのかもしれないな、なんてちょっぴり思ったり(でもそのせいで出会った人間が不幸になったりもして)。

157分とだいぶ長い映画ですが、見応えはありました。

ということで/5
もうBlu-rayも発売になるらしいですね。早・・・。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


FXを学ぶ