奇跡

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奇跡
『奇跡』

あらすじ

離婚した両親がやり直し、再び家族4人で暮らす日を夢見ている航一(前田航基)。母親と祖父母と鹿児島で暮らしながら、福岡で父親と暮らす弟・龍之介(前田旺志郎)と連絡を取っては家族を元通りにする方法に頭を悩ませる航一は、九州新幹線全線開通にまつわるうわさを聞きつけ、ある無謀な計画を立て始める。

奇跡

早稲田松竹の是枝祭り2本目、「奇跡」を観ました。まえだまえだが兄弟役を演じた映画。正直興味はなく、公開時にも観に行かなかったんだが、ある事情により観た、という。

以下、ネタバレあり。

九州新幹線が全線開通するのをうまく取り入れた映画。しかし、その全線開通は2011年3月12日。日本列島はそれどころじゃなかった。もし、何事もなくその日を迎えていたら、もっと宣伝とかできたんだろうに、と思う。

兄の航一は、離婚してしまった両親と、今は父に引き取られて離れて暮らしている弟と一緒に、もう一度4人で暮らしたいと願っている。方や弟の龍之介は、喧嘩ばかり繰り返していた両親とはもう一緒には暮らしたくないと思っている。その辺の兄弟の思いの温度差が、まえだまえだが演じることによってものすごく自然に表現されてるのね。

奇跡

だけど時折、「この子たちほんとの兄弟じゃん」っていうのが頭をちらついて、あんまり感情移入できなかったり。そもそもこの二人、演技じゃなくてほとんど素だったような気もする。お互い住んでるところは九州だけど、バリバリ関西弁だったし、余計にね。

「九州新幹線が全線開通するその日、始発の新幹線がすれ違う瞬間にそれを見ながら願い事を唱えるときっと叶う。」

そんなウワサを信じた兄は、友達を引き連れてきっとすれ違うであろうと思われる場所に行くことにする。弟も別に家族の幸せなリユニオンは望んじゃいないけれども、自分の願い事をするためにそこへ行くことにする。

みんな小学生ですからね、いろんなことが起こるわけですよ。泊まる場所も決めないで出かけていって、見知らぬ人の家に泊めてもらうとか、ありえないから。だんだんそのあたりから興ざめしていきました。

結局「奇跡」なんて起こらないんだよ。何が伝えたかったんだ、是枝監督。わたしはこれを観る前にいろいろ吹き込まれていて、最初っから斜に構えて観ていたのもよくなかったかも。

悪いけど、こっちのCMの方がよっぽど感動したんだから。


地震直後だったから、なんか「日本ってすごい」みたいな想いを持った人はたくさんいたと思う。

とはいえ、映画の中で実際に新幹線がすれ違うシーンでは、わたしも心の中で願い事をつぶやいてみたり。そしてそれがその日のうちにあっさり叶ってしまって、自分ってなんてちっぽけなんだろうとか思ってみたり。

わたし、無理くり子供を使う映画はあんまり好きではないかも・・・。是枝作品なら、「歩いても歩いても」とか、ああいう方が好きだわ。

ということで、☆2.5。
その直前に観た「誰も知らない」の方がよっぽどインパクトありました。

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