『昼下りの情事』
あらすじ
パリの私立探偵クロード(モーリス・シュヴァリエ)は依頼人Xの依頼で夫人の浮気調査を行った。Xは浮気現場の写真を見て憤慨し、夫人の浮気相手である大富豪フラナガン(ゲイリー・クーパー)を殺すと息巻く。これを聞いていたクロードの娘アリアーネ(オードリー・ヘプバーン)は、事件のことが気になりXが泊まるホテルを訪れる。そこで銃を忍ばせるXを見かけたアリアーネは、X夫人とフラナガンを逃がすことに成功。フラナガンからデートに誘われたアリアーネは、次第に彼の虜になっていく。
オードリー・ヘプバーンウィーク第2週、「昼下りの情事」を観ました@午前十時の映画祭。最初この映画をやるって知った時、「危険な情事」と勘違いしちゃったことはナイショだよ。ウサギは煮られないよ。
以下、ネタバレあり。
オードリーの魅力全開の映画です。あぁ、やっぱりかわいいわ。そしてとにかく、細い。
監督はビリー・ワイルダー。この人って、面白おかしいコメディばっかり撮る人じゃないのね。
独身なのをいいことに、女をとっかえひっかえしているフラナガン。そんな彼に、最初は警戒心を持ちつつもどんどん惹かれていってしまうアリアーネ。この時ヘプバーンは28歳、クーパーは56歳。2倍の年齢差。
なぜ「昼下りの情事」かっていうと、この二人、昼間にしか会わなかったから。
フラナガンは仕事でパリを離れるが、アリアーネは彼が忘れられない。そしてまたパリで再会。
アリアーネはフラナガンと釣り合うよう、自分もたくさんの男性と付き合ってきたとウソをつく。フラナガンも遊びだったつもりがアリアーネにハマってしまい、今までどんな男と付き合ってきたのか調べて欲しいと探偵に頼む。その探偵っていうのが、なんとアリアーネの父・クロードだった。
クロードは今までさんざんフラナガンのことを調べてきて、どんなに節操のない(笑)男かを知っている。そんな男と娘が付き合うのは許さない。フラナガンに「娘のことは忘れて欲しい」と告げ、フラナガンもパリを発とうとする。
駅まで見送りに行ったアリアーネは、自分の素直な想いをフラナガンに告げ、それを受け止めた彼はアリアーネを列車に乗せてしまう。
それをこっそり見守るクロードパパ(涙)。そして二人は結婚して仲良く暮らしました、っていうお話です。
あの手この手で年上のフラナガンを振り回すアリアーネ。あんなのそこいらの女性がやったら「こいつアホか?」って思われる。あれはオードリーがやるからかわいいのです。こんな子に振り回されたら、イヤでも気になっちゃうよ。
ピュアな想いは、いつか通じるんだよねぇ。下手にやきもち焼かせようとして、うまくいけばいいけどたいていおかしな方向に行ってしまいがち。好きなら好き!って、言っちゃえばいいんだよね。っていうか、それができたら誰も苦労しないんだってば。
ということで、☆4つ。
わたしはあんな年上、ちょっと勘弁デス。
午前十時の映画祭 38/50本