『50/50 フィフティフィフティ』
あらすじ
酒もタバコもやらない陽気な青年アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は27歳でガンを患い、5年の生存率は50パーセントと宣告される。職場の同僚や恋人、家族が病気を気遣い神経質になっていく中、悪友カイル(セス・ローゲン)だけはいつも通りに接してくれていた。何とかガンを笑い飛ばそうとするアダムだったが、刻々と悪化していく病状に動揺を隠せなくなってしまう。
以下、ネタバレなし。カイル役のセス・ローゲンの親友で、ガンを克服した脚本家ウィル・ライザーの実話を基に作られた映画。ということなので、アダムは死なないっていうのは最初っからわかっています。
酒もタバコも興味がなく、割と真面目に生きてきたアダム。20代後半、人生これからっていう時に、突然のガン宣告。しかも5年生存率は50%。
数年前、わたしの身内もガンを患っていて、その時は「5年生存率は70%です」って言われた。でもこの数字って確か、その病気だけでなく交通事故や自殺やその他の病気で亡くなる可能性全部ひっくるめた数字って聞いた気がする。だってなにも病気にかかっていなくたって、5年後に100%生きてるかどうかっていったら、そんなのわかんないじゃない。むしろ「生きている」か「死んでいる」かで言ったら、それこそ50:50なわけで。
アダムは愉快な友人のカイルに励まされつつ、病気と向き合っていく。このカイルっていうのが女をナンパすることしか考えていないようなチャラいやつで(笑)、途中観ていてちょっとイラッときたりもするのだけど、それはカイルなりのやさしさなの。友達まで暗く落ち込んでたら、本人はどうしたらいいかわかんなくなっちゃう。
ちなみにセス・ローゲン、「宇宙人ポール」でポールの声やってます。この映画、ほんと面白いから観て。素晴らしすぎて涙出ます。
アダムの彼女は、一度は一緒に病気と闘ってくれるって言ってくれたけど、結局離れていってしまう。これって病気だけが原因じゃないと思うけどねぇ。
それにしても、アメリカのお医者さんってあっさりと本人に告知しちゃうの。「キミ、ガンだよ。5年後に生きてる確率50%だよ」って。ものすごいショックを受けるはず。そのためなのかなんなのか、患者さんの話を聞いてくれるカウンセラーもばっちり配備(笑)。
難病モノってお涙ちょうだい系ストーリーがほとんどだけど、これは違う。笑えるところもたくさんある。かといって、どうやって病気と闘えばいいのかを指南してくれる映画でもない。受け止め方は人それぞれだと思う。わたしは身近に同じような体験をした人がいたから、フラッシュバックして泣けるシーンもあった。
結局世の中って全て五分五分だと思う。あるかないか、○か×か、進むか止まるか、やるかやらないか、生きるか死ぬか。どっちがいいかやってみなくちゃわかんない。
ということで、☆4.5。
人生何があるかわからないから、1日1日を大切にしていこうと思う。