インセプション

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あらすじ

コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。

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意外にも(?)観たことがなかった「インセプション」。実は公開前のプレミア試写会が当たっていたのに、それを蹴ってシネ2にTII観に行ったっていう(どこまでバカなの)。2年越しで観ることができました。しかもIMAX。大好きユナイテッド・シネマ浦和

以下、ネタバレあり。まだ観てなくてこれから観るかもーって人は読んじゃダメ。

「インセプション」とは、映画の中では「(記憶の)植え付け」って訳されていた。アイディアを盗むのが仕事のコブに、その逆の「アイディアを置いてくる」っていう仕事は非常に難しい。だけど、辞書を引いてみると「初め、発端、開始」っていう意味になっている。翻訳者、アンゼたかし。聞いたことない人です。『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い 、国境を越える』『シャーロック・ ホームズ』も翻訳していたみたい。翻訳一つで、観客の捕らえ方は大きく違ってしまう、と、あえて書かせていただきます。

しっかし、IMAXの音はすごかった。ハンパじゃない。体中にドスドス響いてきたもん。結構前の方で観たけど、スクリーンも全部視界に収まったし(TIIはマイケルが動きすぎるから酔っちゃうんだ、きっと)。IMAX万歳。変な場所で観なくてよかった。

こんな難しい映画を語ろうとは微塵にも思っていませんが、とりあえず思ったことを書き留めておこうと思う。ものすごく長くなると思いますけど。

たぶん誰もが思ったこと。それは「最後のコマは倒れるのか」ってこと。コブは夢と現実が混同しないように、「トーテム」といわれるベーゴマみたいなものを持っている。コブに限らず、仲間たちはそれぞれのトーテムを持っていて、それはいわゆる「錘(おもり)」の役目を果たしていて、その人にしかわからない、重さのバランスっていうか、その感覚で今自分がいる場所が「夢」か「現実」かを見極めている。コブの場合は、そのコマを回してみて、倒れたら現実、回り続けたらまだ夢の中にいる、ということになる。

最後の最後、長い夢の旅から戻ってきたコブがコマを回すシーンでこの映画は終わります。倒れるのか倒れないのかわからないまま。えええーっ、そこで終わるの!?っていう、一瞬ポカーンな時間が流れます。

「さて、コブは夢から覚めたのでしょうか、それともまだ夢の中なのでしょうか」

やるな、クリストファー・ノーラン。そこは自分で考えろっていうことか。

わたしは「倒れてほしいけど、やっぱり倒れない」だと思う。コブは今までやってきた仕事のせいで国際指名手配されていて、子供たちが待っている家に帰ることすらできない。この「インセプション」を引き受けたのも、成功すれば今までの犯罪履歴を全部消してくれるっていう条件があったから。そうやってようやく仕事を成し遂げて家に帰り、久々の子供たちとの再会。そこで彼はコマを回す。

倒れてくれなきゃ、悲しすぎるじゃん。

だけど、やっぱり彼はまだ夢の中だと、わたしは思うんだよね。なぜかという理由を書き出すと、丸1日かかるんじゃないかっていう気すらするんだけど。

コブに「インセプション」を頼んだのはサイトーという日本人。ケン・ワタナベなのですが。もっとちょい役なのかと思ったらものすごい重要な人で、エンドクレジットはレオの次に名前が出てた。

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夢の中に入るっていうのは、いろいろごちゃごちゃとしたやり方があるんですがそれは割愛。夢の中の夢、その夢の中の夢っていうふうに、どんどん奥の階層にも入っていくことができる。そこから覚めるには、夢の中で殺されるか(でも痛みは感じる)、夢の外にいる人からなんらかの刺激を受けるしかない。サイトーは依頼者にも関わらず、コブたちと一緒にある人物の夢の中に入っていく。第一階層で銃弾を受けたまま、第二、第三階層へも進んでいくことに。第一階層で死に切れず、第三階層で命を落としたサイトーは、現実へは戻れず「虚無」へと落ちていってしまう。そのサイトーを探しに、コブは自ら「虚無」の中へと入っていく。

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夢に入られる人、ちょっとマイケルに似てるって思ったのは目の錯覚かしら。
ここからがややこしいのですが。

現実と夢の中とでは時間の流れ方が違って、ちょっと詳しいことは忘れたけど、例えば夢の中での1時間は現実での1分、みたいな感覚。それが深い階層に行くにつれてどんどん長くなって、「虚無」では途方もない時間がたったとしても、現実ではほんのちょびっと。コブがサイトーを見つけ出した時には、サイトーはものすごい年食ってる。どれだけの年月が流れたんだろう。

そこから一気に現実に戻ってきて、果たしてそこがすぐに「現実」だって、理解できるんだろうか。コブが正気を取り戻すのにそれなりの時間を要しているのに対して、サイトーはけっこうすぐに現実に順応する。そこがなんか違和感あったんだよね。だから、それが「コブがまだ誰かの夢の中にいる」っていう、わたしの理由。まったく伝わってないと思うけど(笑)。

もう一つ。コブには奥さんがいた。彼女も夢の中に入ってく人間だった。そして夢を現実だと思い込み、現実を夢だと思い込んでしまった。それゆえ心が崩壊し、自殺する。その話を書き始めると埒が明かないので、こちらも割愛。ほんとめんどくさいわ、この映画(笑)。

きっとまだ観ていない人に、いかにこの映画がすごいかを伝えるのは不可能だと思う。観た人同士が「あれってこういうことだよね」「いや、違うんじゃない?」って語り合うのが面白いんだと思う。

誰か、観た人いませんかー?語りたい。ものすごく語りたい。

ということで、☆6つ。
たぶんわたしも、トーテム持った方がいいな。

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