すーちゃん まいちゃん さわ子さん

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すーちゃん まいちゃん さわ子さん
『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』

あらすじ

すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)の3人は、以前同じアルバイト先で働いていた。出会ってから10年以上がたった今も年齢や職業が異なる彼女たちの友情は変わらず、時間を見つけては集まっている。だが、一見平和に暮らしているように見える彼女たちも、それぞれ悩みや不安を抱えていて・・・。

すーちゃん まいちゃん さわ子さん

予告編を観て面白そう、と思った映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」。観て損はなかったです。

以下、ネタバレあり。

ちゃんとした年齢がわかるのは、まいちゃんだけ。はっきりと「34歳になりました」と言っている。たぶんすーちゃんは同い年か±1歳くらい、さわ子さんは39歳くらいじゃないかと思う。

すーちゃん
すーちゃん
カフェで社員として働いている。彼氏いない歴5年。
カフェを統括するマネージャーの中田(井浦新)のことを、ちょっといいなと思っている。

まいちゃんまいちゃん
バリキャリ。仕事もかなりできる。不倫続行中。

さわ子さん
さわ子さん
母と一緒に祖母の介護をしながら、在宅でWeb製作の仕事をしている。

生き方はそれぞれ違うけど、たぶん同世代の女性が見たら自分は3人の内の誰かしらに近いと感じるはず。わたしはすーちゃんかなぁ。まいちゃんほど仕事熱心じゃないし、さわ子さんほど抱えているものも重たくない。

学生時代の友達とは違って、バイト先で知り合ったこの3人はすごくいい感じの距離を保っていると思う。お互いの家に行ってご飯食べたりするし、おべんと持ってピクニックに行ったりもするし、恋愛相談したりもする。だけど、そこでただダラダラとおしゃべりを続けるんじゃなくて、相手の話をちゃんと聞いて、ちゃんとアドバイスする。

わたしがいいなと思ったシーンは、すーちゃんとまいちゃんが自転車の二人乗りをするところ。いい加減先の見えない不倫関係をすっぱり断ち切ったまいちゃんが、自転車の後ろに乗って大声で泣く。すると、いいなと思っていたマネージャーが職場の同僚と結婚すると知ったすーちゃんも一緒に泣き出す。二人で自転車乗りながら、わぁわぁと声を上げて泣くんです。いい大人が。

すーちゃん まいちゃん さわ子さん

わたし、こんな風に一緒に泣いてくれる友達っていたかな、って、ちょっと思ったりして。いるけどね。

さわ子さんは家で祖母の介護をしながらふと思う。「わたしが結婚したら、お母さん一人でおばあちゃんの世話しないといけないんだよなぁ」って。だからって結婚を諦めたわけじゃなくて、たまたま再会した同級生と結婚を前提に付き合うようになる。すると、相手の男がこんなことを言うのです。

「ちゃんと親に紹介したいからさ、子供が産めるっていう証明書、病院でもらって来てよ」

さわ子さん、ブチ切れ。破談になります。そりゃそうだよ。女性は子供を産む道具じゃないし、男性の方にだって原因があるかもしれない。でもね、さわ子さんの年齢的にそう思われても仕方ないんだって思ったら、ひどく切なくなった。わたしだって、同じこと言われてもおかしくないような世代になってきたんだなぁ、って。泣きたい。

カフェのオーナーから「店長にならないか」と言われたすーちゃんは考えます。このまま自分はずっと一人きりなのかと。誰にも看取られず死んで行くのかと。ちょっと大げさだけど、結婚しないで生きて行くって、結局はそういうこと。やめてー。それわたしに言ってるの?もっと将来のこと考えた方がいいとか言ってるの?(笑)

仕事もバリバリできるまいちゃんは、不倫清算の後結婚紹介所に入り、あっさりと寿退社。子供もできる。でも思うのです。選ばなかった方の人生も幸せだったんじゃないかなぁ、って。
結局ないものねだりなんだよね、人間って。

さわ子さんは破談になった後、なんだか吹っ切れた様子。独身を貫きそうな気もします。そのままでいいんだって、無理することないんだって、教えてくれた感じ。

いろいろ身につまされることが多くて、観た後ちょっぴり自分がしょっぱく感じました。泣けるわけじゃないんだけど、なんかこう、深く共感できてしまうところがなんとも言えない。

すーちゃんのカフェで働くバイトの千葉くん(染谷将太)が、なんかいい感じでね。

すーちゃん まいちゃん さわ子さん

ちょっとすーちゃん、年下もいいんじゃないの?って、後押ししたくなるようなラストでした。

あと、すーちゃんがまいちゃんに「ちょっと迷子になってくる」と言い残して出て行ったお店は、どうやら吉祥寺の「カーニバル」みたいです。わたしも吉祥寺に行ったら必ず寄るお店だけど、あんな狭い所でよく撮影できたな。もしかしたら違う店かも?エンドロールに名前が出てきたから、てっきりあのシーンだと思ってるんだけど。

ということで、☆4つ。
最近観た邦画では一番よかったかも。

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