謝罪の王様

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謝罪の王様
『謝罪の王様』

あらすじ

依頼者たちに代わって謝ることで、彼らが抱える多種多彩なトラブルを収束する東京謝罪センター所長、黒島譲(阿部サダヲ)。ヤクザの車と追突事故を起こし、法外な賠償金の支払いを迫られていた帰国子女・典子(井上真央)は、彼に助けられたのがきっかけでセンターのアシスタントとなる。二人は、セクハラで窮地に陥った下着メーカー社員の沼田(岡田将生)、あるエキストラの起用で外交問題を起こしてしまった映画プロデューサー・和田(荒川良々)など、さまざまな顧客に降り掛かる問題を謝罪で解決していく。

謝罪の王様

開映3時間前に試写会にお誘いいただきまして、急遽別の映画をキャンセルして行ってきました。

6つのエピソードからなる内容で、でもオムニバスではなく、それぞれがどこかで微妙につながっています。個人的にオススメは、竹ノ内豊が出てくるストーリー。わたし低くて渋いあの声が大好きで。これ、ある意味ヒントです。

謝罪の王様

ところどころにいろんな映画へのオマージュ(っていうかパクり)が入っていて、わたしはけっこう笑えました。

とにかくなんでも謝って土下座して許しを請う、ただそれだけなんだけど、謝る方に誠意がないと相手にも伝わらない。それを東京謝罪センター所長の黒島が体を張って教えていく、そんなような話です。

クドカンの映画を観るのは初めてで、どういうノリで突き進んで行くのか想像つかなかったけど、あれは脚本がどうのこうのっていうより、阿部サダヲの演技冥利に尽きるというか、彼がいるから成立する映画です。それ、アドリブなの?なんなの?っていう、とにかく畳み掛ける面白さ。すごいな、阿部サダヲ。

完全に彼が映画を引っ張って行ってるので、出番が少なくなるエピソード5あたりから急に中身が失速していきます。マンタン王国(ブータンのパクり)の、何度も何度も繰り返される謝罪の場面は正直言って飽きました。やりすぎ。

謝罪の王様

自分が良かれと思ってやった謝り方が、ところ変わればえらい失礼な態度として捉えられたりもするわけで、結局謝罪って態度で示すんじゃなくて、いかに相手の心に届くように謝るか、なんだなぁと思いました。謝られる方だって、許したいから謝って欲しい。だって謝ってくれなきゃ、許すきっかけがないんだもん。

映画は後半ちょっとグダついて終わったわけですが、その映画本編の後が非常にまずかったです。なぜなら、突然E-girlsのPVが流れ始めたから。「前代未聞の謝罪ダンス」だかなんだかで、彼女らが歌い踊る中に映画の登場人物が現れたりもするんだけど、あれ、一番やっちゃいけないやつ。映画の余韻ぶっ壊しです。E-girlsって、EXILEの子分みたいな感じで、メンバーもエキストラとして映画に出演しています。ほかにEXILEのメンバーも出てきたりして、妙に勘ぐりたくなってしまう配役。クドカンが「エンディングでE-girls躍らせましょうよ!」と言ったとも思えず、嫌でも裏があるんじゃないかと思いたくなってしまう。

そんなにCD売りたいか、E-girls。

その歌の間にエンドロールが流れるならまだしも、がっつり歌い終わった後からエンドロールだからね。これ、かなり評判悪いです。

わたし、『中島みゆきLIVE歌旅 劇場版』を観に行った時のことを思い出しました。この映画も本編を観終わって感動しているところに、しれーっと新曲のPV流しました。「大人の事情」ってやつです。あれはまぁ100歩譲って許すとしよう。みゆきが聴きたくて観に行った後に流れるみゆき、許容範囲だ。でもね、『謝罪の王様』を観た人全員がE-girlsのファンなわけないでしょうよ。アンチだって絶対いるはずだ。それを有無を言わさず「観ていけ!」とばかりに流す。やるならせめてエンドロール終わった後にしてくれ。観ないから。

ということで、☆2.5。
評価が下がった理由は言うまでもない。

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