シネトレ公認ブロガーとして、「ハンティング・パーティ」の試写会に行ってきました。
『ハンティング・パーティ』
あらすじ
紛争から5年、未だ危険地帯のある2000年のサラエボ。かつては花形戦場リポーターだったサイモン(リチャード・ギア)、彼とともに戦火をくぐったカメラマンのダック(テレンス・ハワード)、そして新米テレビプロデューサーのベン(ジェシー・アイゼンバーグ)は、国連にもCIAにも捕らえられない戦争犯罪人“フォックス”を追うことに…。
これは実在したジャーナリストの体験を基に描かれた、命知らずな報道マンたちのきずなを描く社会派エンターテインメント大作。だからほとんどの部分が実話らしい。
戦争モノだと聞いてどんなに暗い話だろうと思ってたんだけど、なんかすごく面白かった。
かつては花形戦場リポーターだったサイモンは、取材に行った現場でとある惨劇に遭遇してぶち切れてしまい、生放送にも関わらず放送禁止用語を連発してクビになり、その後の消息は途絶えていた。
そんなダックにサイモンは「とっておきのネタがあるんだ」といって、また危険な取材へと足を踏み入れさせようとする。
そこに新米テレビプロデューサーのベンも加わって、国連にもCIAにも捕らえられない戦争犯罪人“フォックス”を追うことになるのだが・・・。
なんかねー、この3人のやりとりが面白いんだわ。思わず声に出して笑っちゃうほど。
居所もわからない”フォックス”を探しての珍道中みたいな感じなんだけど(爆)、ウソもハッタリもなんでもアリ、みたいな。
みんなサイモンに振り回されちゃってるんだけどね。
実際のサラエボの街並みなんかも映像に出てくるんだけど、ムスリム(イスラム)の女性の表情はまだ暗く、家の壁は撃たれまくって蜂の巣みたいにボコボコだし、かつて冬季オリンピックが行われたスキーのジャンプ会場はまだまだ地雷がたくさん埋まっているために使用不可能・・・と、本当に悲惨だった。
ほんとにこんなとこでオリンピックやったのか?ってくらい、廃れちゃってるんだよねぇ・・・。
すごく悲しいことです。なんのためのオリンピック?
まったく、聖火ランナー襲撃してる場合じゃねぇよ……(-。-) ボソッ
サイモンはフォックスに会ってインタビューを撮りたい、なんて言ってるけど、本当の目的は別。
それは、サイモンがぶち切れたあの日目撃した、悲しい惨劇が絡んでいるから。
「民族浄化作戦」だなんて、冗談じゃない。どうして人間が人間を浄化することなんてできるんだ。フォックスよ、あんた何様?ただのどっかの教授でしょ?
いったい何の権限があってそんなことするの?
思いテーマでありつつも、なーんか、笑えてしまうのはなぜだろう?
「映画って、こういうとこが面白いんだよなー」と久しぶりに思える映画だった。
最後のほう、ヘリに乗り込んだサイモンに向かって、ノンネイティブのCIAの人が
「なぁ、Mr.カント(ハントの間違い)」
って呼びかけるんだけど、
『カント』ってものすごく卑猥な言葉ですから!!!!
しかも最後のほうはわざと言ってる感すらあったし!
そして会場の人!ここ笑うところですから!!!!
あたし1人でクスクスしちゃって、恥ずかしかったじゃないの!!!!!
(辞書で調べてみよう。たぶん載ってない。)
お話の内容が気になる人は、『ハンティング・パーティ ブログ小説』を読んでみてね。
戦争なんて無意味だ、と思えるし、それでいてクスッと笑えてしまう「ハンティング・パーティ」は、5/10(土)よりシャンテ シネ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショーです。
ということで、☆4.5。