バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

あらすじ

かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め…。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

まさかのアカデミー賞作品賞を受賞しちゃった作品です。

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督は『バベル』『愛する人』『BIUTIFUL ビューティフル』などを撮ったり製作した人です。万人受けするんじゃなくて割と観る人を選ぶけど、観終わった後はなんだかずしーんとくる話が多い。この中だったらわたしは『愛する人』が好きかな。

この映画はまるでワンカットで撮られたかのようなカメラワークです。実際にはそうじゃないんだけど、最初から終わりまでぶっ通しで撮ったように見える。でもそれがだんだん疲れてくるんだよねー。通常の映画ってシーンの切り替わり時に観客の方もいったんリセットされたり頭を整理できたりするけど、そういうのが全然ないから。

話の内容はですね、とにかくエドワード・ノートン最低っていう話(笑)。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

いえいえ、違います。

昔は大スターだった俳優のリーガンが落ちぶれて、再起を図ろうと舞台に出ようとするんだけど、代役でやってきたエドワード・ノートン(演じるマイク)にめちゃくちゃにされるっていう(やっぱり最低じゃん)。で、だんだんと自分がかつて演じた「バードマン」のキャラに心を支配されるようになって、リーガン自身もおかしくなっていっちゃう。

このリーガンを演じたマイケル・キートンは、かつて『バットマン』シリーズでバットマン役を演じて一世を風靡した人。なんだか役とかぶるんですね。たぶんそれを狙ってのキャスティングだと思うけど。

観ている途中から、「あ、これは『ブラック・スワン』かもしれない」と思い始めました。実際同じような感想を抱いた人も多かったみたい。プレッシャーのあまり幻覚に苛まれる主人公っていう点がおんなじ。でもこの映画がブラック・スワンと違うところは、幻覚とうまく折り合いをつけてむしろ楽しんじゃってるところ。ただの妄想癖のあるおっさんでした(笑)。

一応ジャンル的にはコメディなんだそうですが、特に大笑いするようなシーンもなく淡々と話は進んでいきます。一カ所、リーガンが下着一枚で劇場の外に締め出されるシーンがあるんだけど、アカデミー賞の授賞式で見事にパクられてました。あんまり評判よくなかったけどね。

アカデミー賞といえば、主演男優賞が発表されたときにマイケル・キートンが手にしていたメモをそっと胸ポケットにしまう、という切ないシーンが生中継されてしまいました。たぶん受賞した時のためのコメントが書かれてたんだと思うよ・・・。

せっかくザック・ガリフィナーキスが出てたんだから、もうちょっと面白いシーンとかあってもよかったんじゃないかなー。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

あと、ナオミ・ワッツが着替えるシーンで、あんまりスタイルがよくないことが判明しました・・・。

この映画の最大の争点は、やっぱりラストシーンだと思うのです。そのまますんなり終わればよかったものを、1カット追加してしまったためにどうなったんだかわからなくなっちゃった。あのシーン、いりますかね?

そしてエマ・ストーンの目の大きさに、わたしは終始やられっぱなしでした。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

この長ったらしい『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』というタイトルは、原題の”BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)”を直訳したもの。果たしてもたらされたものは奇跡だったのかどうか。受け止め方によっていろいろだと思いました。

ということで、★★★★半/5
こういう映画がアカデミー賞獲るとなると、今後はどういうのを作ればいいんだろうねえ。

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