ガール・オン・ザ・トレイン

『ガール・オン・ザ・トレイン』

あらすじ

愛する夫トム（ジャスティン・セロー）と離婚し、友人の家に居候しているレイチェル（エミリー・ブラント）。未だに心の傷は癒えず、アルコールが手放せない彼女は、通勤電車から見える一軒の家に住む“理想の夫婦”の姿に慰めを見出していた。その家の近くには、かつて彼女がトムと暮らしていた家もあった。今はそこに、トムは新たな妻アナ（レベッカ・ファーガソン）と生まれたばかりの娘と住んでいた。そんなある日、いつものように車窓から“理想の夫婦”を眺めようとしたレイチェルは、思いがけず妻の不倫現場を目撃してしまう。激しいショックで混乱するレイチェルは、思わずその家へと向かう。ところが、途中から記憶を失い、気づいたときには自分の部屋で血を流して倒れていた。その後、彼女が理想の妻と思っていた女性メガン（ヘイリー・ベネット）が行方不明になったことを知るレイチェルだったが…。

電車の中から殺人事件を目撃しちゃう話、だと思って観に行ったら全然違った。

レイチェルは2年前に酒癖の悪さから会社をクビになったにも関わらず、いまだになぜか毎日通勤電車に乗り、そこへ酒を隠し持って行っては座席でグビグビ飲んじゃうありさま。彼女が電車に乗る理由は、車窓からかつて幸せだったころに夫と暮らしていた家を眺められるから。もう未練タラタラ。そしてその家のすぐ近くに住む若い夫婦に自分の理想像を重ねてしまい、観察するようになる。

ある日、いつものように理想の夫婦の家を電車から眺めていたところ、妻のメガンが浮気している現場を目撃。居てもたってもいられずその家へ向かう途中に記憶を失い、気が付いたら自分の部屋で血まみれになって倒れていた。その後メガンが行方不明になっていることがわかり、レイチェルのもとへ警察がやってくる。

何しろ記憶がないから自分がメガン行方不明事件に関わっているのかどうかわからない。思い返せばいつもそうだった。必要以上にお酒を飲んで、元夫のトムの会社のパーティで暴れてしまったこともあった。もっともその時も記憶を失っていて、後でトムからその奇行を知らされたのだけど。

トムの現在の妻であるアナは、いまだにトムにちょくちょく連絡をしてくるレイチェルが疎ましかった。元はといえばトムがアナと不倫したのが離婚原因なんだけど、レイチェルが例のパーティで暴れたせいでトムが会社をクビになってしまったことをよく思ってない。

レイチェルはメガンの夫のスコット（ルーク・エヴァンス）に「メガンの友人だ」と偽って接触を図る。そしてメガンの不倫現場を目撃し、その不倫相手が事件にかかわっているのではないかとスコットに話す。

ここら辺まではものすごく物語が淡々と流れていって眠気すら襲ってくる感じなんだけど、いろんな謎が徐々に解けてくると俄然盛り上がってくる。追い込み型の映画ですね。レイチェルは本当にパーティで暴れたのか、なぜメガンの家に向かった後の記憶がないのか、それがわかるにつれて事件の核心へと迫っていきます。