人生スイッチ

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あらすじ

ひょんなことから窮地に立たされる男女6人の姿を描くコメディー。あることがきっかけで不運に見舞われる、ごく平凡な人々の姿をブラックユーモアを交えて活写する。

短編を6本まとめて1本の映画にしました、という映画です。雰囲気的に「世にも奇妙な物語」だと思っていただければ。

『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥ・ハー』『私が、生きる肌』などを手掛けたスペインの奇才、ペドロ・アルモドバル監督作品わーい!って観に行ったら、監督じゃなくて製作だった・・・。監督はダミアン・ジフロンという人だそうです。

簡単に6本のあらすじをご紹介。

1.おかえし

仕事の依頼を受けて、指定された飛行機に乗ったファッションモデル。話しかけてきた隣の席の男が、彼女の元カレを知っていた。ところが、元カレの名前を口にした途端、「小学校の教え子だった」「同級生だ」「元部下だ」と乗客全員が彼と関わりがあることが判明。しかも、みんな彼にひどい仕打ちをしていた。息をのみ顔を見合わせる乗客たち。そのとき、CAが発した一言に機内は凍りつく──。

2.おもてなし

郊外のレストランでウェイトレスとして働く女。客が誰もいない雨の日、父親を自殺に追いやり、母親を誘惑してきた高利貸しの男が店に現れる。調理担当の女に打ち明けると、彼女は「猫いらずを入れな」と物騒な提案を。一度は止めたものの、男の傲慢な態度に恨みが激しく再燃し、猫いらず入りと知りつつポテトフライを出してしまう。ところが男は、バクバク食べてピンピンしている。そこへ男の息子が来店、目を疑う行動に出る──。

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3.エンスト

雄大な山に囲まれた一本道を新車で走り抜ける男。前方を走るポンコツ車がノロノロ運転のくせに追い越しを邪魔する。ようやく抜き去る時に、「トロいんだよ、田舎者!」と捨て台詞を吐く男。ところが、程なくしてまさかのパンク。タイヤを取り換えていると、例のポンコツ車が追いついてくる。男は車に逃げ込むが、降りてきた運転手はスパナで新車をボコボコに。満足して立ち去ろうとする運転手に、男はあり得ない逆襲に出る──。

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4.ヒーローになるために

ほんの数分で見事にビルを爆破する解体職人の男。仕事を終えて娘の誕生会のケーキを買っていると、駐車禁止区域じゃないのに車をレッカー移動されてしまう。翌日、陸運局の窓口で訴えるが無視され、大暴れしてしまう男。その姿がハデに報道され会社はクビに。日頃から家庭を顧みない夫に腹を立てていた妻からは離婚を言い渡される。職探しで停めていた車を再びレッカー移動された男は、イチかバチかの計画を思いつく──。

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5.愚息

瀟洒な屋敷に暮らす裕福な男。ある朝、息子が酒を飲んだ帰りに人を轢いてしまう。テレビをつけると、既に悪質なひき逃げ事件だと報道。顧問弁護士に相談し、使用人に50万ドルで身代わりになってもらうことに。ところが、検察官にすぐにバレ、100万ドルで買収することに。交渉役の弁護士は50万ドル、使用人は追加でマンションを、検察官は必要経費を上乗せろと要求。息子に「自首しろ」とキレた男と、金の亡者たちのとんでもない交渉が始まる──。

6.HAPPY WEDDING

盛大な結婚式の最中に、花婿が招待した同僚が浮気相手だと気付く花嫁。ショックのあまり泣きながら屋上に出るが、休憩していたシェフに慰められ、コトに及んでいるところへ花婿が捜しに来る。開き直った花嫁は「全財産はぎ取ってやる!」と恫喝して会場へ。帰ろうとする浮気相手を引きとめ、一緒に踊り始めた花嫁は、彼女に恐るべき復讐を果たす。だが、花嫁が断固としてやり通した式の終わりには、まさかの結末が待っていた──。

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わたしは1話目の「おかえし」が好きですねー。内容的にはおかえしじゃなくて「しかえし」なんです。自分をコケにした人間を全員集めて飛行機をハイジャックして、墜落させて自分と一緒に皆殺しにする話なんですが、墜落する場所がまたすごい・・・。

2話目もかなり毒っ気のある話でした。自分では手を下せないくせに、いざ人が暴挙に出るとどうなるか。人間の裏心理みたいなものが見え隠れ。

3話目、これはわたしが大好きなかのスピルバーグ監督第1作目の『激突!』にブラックユーモアを足したような映画です。こちらもラストが悲惨(でもちょっと笑える)。

4話目は自分の非を棚に上げて全て世の中のせいにする男の話。ビル爆破のプロフェッショナルである彼だからこそできた、ある意味思いやりのある報復が見ものです。

5話目あたりまでくると、なんかもう疲れてきちゃって(笑)。お金持ちは金に物言わせて犯罪履歴まで抹消しようとする。日本でもそんなことあるんでしょうかね。あるか。身代わりにされた使用人が一番かわいそうでした。

6話目は、ここまでの時点で「もうお腹いっぱい」だったのであんまりおもしろくなかったなー。時間も一番長かったと思うし。予告編ではこの6話目押し、みたいな感じだったんだけどね。新郎も新婦もどっちもどっちだよ。どうでもいいよ(笑)。

もう少し全体的に笑えるのかと思って観に行ったんだけど、意外とシリアスなものもあって予想を裏切られました。アルモドバルは観終わった後に何とも言えない気分にさせてくれる名手。これからもそんな映画を期待します。

ということで、★★★★半/5
1話目の続きが気になる。

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