ヤング@ハート

スポンサーリンク

ヤング@ハート

ヤング@ハート

アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町で活動するコーラス隊“ヤング@ハート”。世界各地で公演を行うメンバーは平均年齢80歳の老人たちで、彼らは年に1度のコンサートに向けてソニック・ユース、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズなどの曲の練習を重ねていく。そんな中、コンサートまでの6週間の間に、メンバーにはさまざまなことが起こるが・・・。

ヤング@ハート

立川シネマシティで行われていた『音響映画祭』にて、「ヤング@ハート」を観ました(かなり昔)。2007年に公開されたこの映画、お友達に誘ってもらって、試写会に行きました@明治安田生命ホール。ものすごく感動したんだけど、なぜかレビューを書いていない!自分で当たった試写会じゃないから、とかいうわけわかんない理由で書かなかったんだわ、きっと。バカ。

以下、ネタバレあり。
とにかくパワフルなおじいちゃん、おばあちゃんたちのコーラスグループである「ヤング@ハート」。名前もいいでしょ。彼らのステージを観てすっかり魅了された監督さんは、6週間の密着取材をすることに。それがこの映画。

音楽監督と指揮を担当するボブ・シルマンの下、集まったパワフル老人たちが歌う歌は、スローテンポの曲ではない。”Schizophrenia”(ソニック・ユース)、”Purple Haze”(ジミ・ヘンドリックス)、”Yes We Can Can”(アラン・トゥーサン)などなど。なんでまたそんな選曲を?っていうものばかり。そのギャップが、このコーラスグループの持ち味。

こちらで視聴できます→ヤング@ハート – オリジナル・サウンドトラック

ヤング@ハート

もちろんみんなパワフルなんだけど、なにぶんご高齢ゆえ、みんながみんなすこぶる元気というわけじゃない。車椅子に乗って参加する人、酸素ボンベを持って参加する人、入院しちゃう人、亡くなってしまう人・・・。そう、密着中の6週間の間に、2人のメンバーが亡くなってしまうのです。

2人ともコーラスの主力メンバー。欠けてしまうとライヴ自体できなくなってしまうかもしれない。だけど、その日に仲間の1人の死を知らされた残りのメンバーたちは、仲間のために歌を捧げることを選択する。そうして訪れた刑務所慰問で歌ったのが、”Forever Young”(ボブ・ディラン)。

May your heart always be joyful
And may your song always be sung
May you stay forever young
Forever young, forever young
May you stay forever young.

もう号泣。最初観た時はそんなに泣かなかったけど、今回は何が起こるか知っていたから余計に泣けた。

そしてもう1人の仲間のために、コンサートで捧げたのが”Fix You”(コールドプレイ)。

Lights will guide you home
And ignite your bones
And I will try to fix you

さらに号泣。映画館中に響き渡るんじゃないかっていうくらい、鼻すすってた(笑)。この曲をソロで歌ってる人だって、酸素ボンベつけてるの。マイクがボンベの「ヒューヒュー」って音、拾っちゃうの。そんな状況でも、歌を歌いたい、仲間のために捧げたいって、舞台に立つんだよね(実際は座って歌ってますが)。

「歌」ってやっぱり、人を元気にする力があると思う。ヤング@ハートのメンバーたちは、このコーラスグループに参加していなかったら、いったい何を生きがいにしていたと思う?老人ホームで、ただ同じ毎日を繰り返しているだけかもしれない。ひたすらテレビにかじりついている日々かもしれない。だけど、「歌を歌う」っていうこと自体が、彼らにパワーを授け、さらに歌を聴かせることで周りにもパワーを与えている。

ヤング@ハート

“No Music, No Life”. わたしがイギリスにいた頃、よく言ってた言葉。軽いホームシックで、とにかく日本語を聞いていたかった時期があった。だから日本語の歌は本当に支えになった。

バッハもモーツァルトも、何百年経ってもずっと聞き継がれている。また無理矢理名前出すけど(笑)、マイケル・ジャクソンの歌だって、きっとこの先ずっと聴かれるだろう。音楽には本当にパワーがあるなと、改めて感じさせてくれた映画でした。そしてあの音響で観られたことが本当にうれしい。できるならもう1回やってほしいくらい。

ということで、☆5つ。
日本公演やった時、聴きにいけばよかったなぁ。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


FXを学ぶ