アマデウス ディレクターズ・カット版

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『アマデウス ディレクターズ・カット版』

あらすじ

1823年11月のある晩、ウィーンの街でひとりの老人が発狂して自殺を図り、病院へ運ばれた。この老人は、かつてウィーンで最も尊敬された宮廷音楽家、アントニオ・サリエリ(F・マーレイ・エイブラハム)。数週間後、サリエリの告白を聞くために若年の神父・フォーグラーが病室を訪れた。やがて、サリエリの回想が始まった。
イタリアに生まれたサリエリは、作曲家として優れた才能を持っていた。やがて音楽の都ウィーンへ赴き、皇帝ヨーゼフ2世付きの宮廷音楽家になった。そんな順調なサリエリの人生も、天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(トム・ハルス)に出会ったことで狂わされていく。

アマデウス

あぁ素晴らしき哉、音楽映画。「アマデウス ディレクターズ・カット版」を観ました@午前十時の映画祭

以下、ネタバレあり。
アカデミー賞8部門を受賞した名作音楽映画のディレクターズカット版。といわれても、1984年のオリジナルを観ていないので、どこがどうディレクターズカットなのかはよくわかりません。20分長くなってるらしいです。確かに、途中映像のクオリティがおかしくなるシーンがあったように記憶してます。

「傑作すぎて死にかけるので、ぜひ観た方がいい」と言われました。言われなくても、観ます。だって朝10だもん。タイトルを「アマデウス」にしたのは大正解だったと思う。「ヴォルフガング」じゃなんのこっちゃわからんし、「モーツァルト」じゃ観客はモーツァルトの話だと思ってしまう。あくまでもこれは、サリエリ視点で描かれている映画。「アマデウス」っていう、ちょっとファジーな感じがピッタリ。

アマデウス

このモーツァルト、今までのモーツァルト像を覆す変なヤツ。若い女の子を追い掛け回してるし、笑い方もいちいちカンに障るし、ほんとにこの人天才なの?って思ってしまう。でも、3歳のときからチェンバロを弾き始め、5歳のときには 最初の作曲を行っているから、確実に天才。よく「バカと天才は紙一重」っていうけど、その語源になったんじゃないかとすら思えるような紙一重っぷり。

アマデウス
モーツァルト役のトム・ハルスはピアノや指揮の集中トレーニングを受けており、
演奏シーンのほぼすべてが彼自身によるものらしい。

小さい頃からヨーロッパ中を演奏旅行し、6歳の時に7歳のマリー・アントワネットに求婚したのは有名な話。そのまま結婚しちゃえば、お互い不幸にならなかったかもしれないのにねぇ。

そんな才能溢れるモーツァルトに嫉妬してしまうサリエリ。裏でけっこうイジワルしたりする。実際はサリエリが6歳年上なだけなのに、映画ではおっさんと若造、みたいになっていたのが妙。サリエリ自身も相当な実力があるにも関わらず、モーツァルトには叶わないと悟ってしまう。そこが天才と呼ばれるか否かの違いなんだろうなぁ。モーツァルトの才能は神様からの「ギフト」だもの。頭の中にオーケストラがそっくり存在していて、小人合奏団が演奏するとおりに譜面に落とすだけで曲が書ける。サリエリみたいに一つ一つの音符を追って作ってるわけじゃない。頭に浮かんだ時=完成なんだもん。

幼い頃から才能を開花させ、まわりから「神童」と呼ばれ、もてはやされ、キャリアの頂点を極める。そのうちだんだんと飽きられ、好奇の目で見られ、お金がなくなり、精神を蝕んでゆく。
子供の頃からオトナと同じように仕事をして、子供らしい子供時代を送っていない。それゆえに周りとの付き合い方がわからなくなってる。ほら、誰かと重なってきた(笑)。

才能がありすぎるのは不幸なんだと、常々思う。何かに突出している分、何かが欠ける。人を見る目なのか、人を疑う心なのか、わからないけど。

どん底の中、「レクイエム」を作曲したモーツァルトは、35歳の若さで亡くなってしまう。葬儀の際、誰も埋葬に同行することを許されず、ただ穴掘っただけのところにポーンって遺体が投げられる。

えっ、モーツァルトって、お墓ないの!?

ここ、一番のびっくりどころ。今でこそそれっぽいお墓が建っているけど、中の遺骨は本人のものではないらしいとな・・・。おいおい、モーツァルトだよ。今じゃ世界中の人が名前知ってるよ。それをポーンってさ・・・・。有名な画家とかもそうだけど、生きているうちに余り評価されなくても、死後にものすごく偉大になる人って多い。死んでから気づくんじゃ、遅すぎることもいっぱいあるのにな。

観ながらわたしは、死にかけはしなかったけどのけぞった。音響のいい映画館であることも確かだけど、やっぱりモーツァルトの曲って、力がすごいんだわ。観る側をパーンって圧倒する力がある。ありえない曲展開に翻弄される。これ、シネマツーのaスタジオで観たらえらいことになるよ(観たのはシネマシティのgスタだった、はず。たぶん)「夜の女王のアリア」とか、爆音で聴いてみたいわ。そしたら死にかけるかもしれない。

そしてやっぱり言っちゃおう。
マイケル・ジャクソンファンは、ぜひこの映画を観るべし。泣けてきます。

ということで、☆4.5。
Blu-ray買おうかどうしようか、悩んでます。

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