最近は洋画ばっかり観てましたが、今日は久々に邦画を観てきました。
「夕凪の街 桜の国」。
この時期特有の戦争映画です。
「夕凪の街」と「桜の国」の2本立てという感じですが、「夕凪の街」は昭和33年の広島が舞台で、「桜の国」は現代の東京が舞台。皆実(麻生久美子)が原爆で亡くなり、その姪の七波(田中麗奈)が父を追って広島へ行く、というつながりのある物語。
あらすじ(ネタバレあり)
<<夕凪の街>>
昭和33年、広島。被爆した皆実(麻生久美子)は母(藤村志保)と二人で暮らしながら会社で働いている。父と妹は原爆によってすでに他界している。5歳のときに水戸に疎開させた旭(伊嵜充則)という弟がいて、終戦から7年後に迎えに行ったが旭は水戸で養子になることを希望する。
「生きとってくれて、ありがとうな」
その言葉を聞き、皆実は涙する。
「なあ、嬉しい?原爆を落とした人は私を見て『やった!またひとり殺せた』ってちゃんと思うてくれとる?」
死に際に皆実が思ったことはそんなことだった。
<<桜の街>>
平成19年、東京。
七波(田中麗奈)の父、旭(堺正章)は最近行動がおかしい。夜中に一人でちょくちょく出かけていく。気になった七波は尾行してみることに。駅前で偶然会った幼な馴染の東子(中越典子)とともに、父が乗り込んだ夜行バスで広島に向かうことになる。
東京に戻り、実は尾行していたことが父にばれていたと知る。そんな七波に父は「おまえは皆実姉さんに少し似ている。おまえが幸せにならんとな」とやさしく話しかけるのだった。
広島、行かなきゃなぁ・・・。行ったことないもんなぁ・・・。当たった旅行券で行ってこようかなぁ・・・。
純粋に泣きたい人にはオススメ。戦争って、絶対に起こってはならないし、起こしてもいけない。いったい人と人が殺しあって、何の解決になるの?
「なんで広島だったんだろう。なんで広島にピカが落ちたんだろう」
「落ちたんじゃない。落とされたのよ」
皆実のセリフが切なかった。
ぜひ劇場へ。★5つ。