エリザベス:ゴールデン・エイジ

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久しぶりの自腹映画(笑)、「エリザベス:ゴールデン・エイジ」を観てきました。
たぶんパイレーツ以来の自腹。でもレイトショーだったので1200円で観られた♪
それにしても、300人弱入る館なのに、観客8人って・・・。ちょっと怖かったです。

Elezabeth_GA_Poster-new『エリザベス:ゴールデン・エイジ』

あらすじ

1585年、エリザベス1世(ケイト・ブランシェット)はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。
だが、欧州全土をカトリックの国にしようと目論むスペイン国王フェリペ2世(ジョルディ・モリャ)は彼女の失脚を画策する。
そんな女王の前に、新世界から戻ったばかりの冒険家ローリー卿(クライヴ・オーウェン)が現れ…。

以下ネタバレあり。

この「エリザベス:ゴールデン・エイジ」は、1998年に公開された「エリザベス」の続編。
でも私はなぜか前作を観ていない。
1998年なんて、留学から帰ったばかりで一番イギリスかぶれしてた頃なのに・・・・。なぜー?(?_?)
前作を観ていないと話がわからないのかと思ったけど、どうやら前作はエリザベスが女王になるまでのお話で、新作はその後スペインの無敵艦隊を打ち破って、彼女が「ゴールデン・エイジ(=黄金時代)」を迎えるまでのお話なので、なんとか話はわかる。
でも登場人物との関係がいまいちよくわからなかったので、やっぱり前作は観ておくべきだったんだろう。

っていうかですよ、役者がパイレーツ・オブ・カリビアンとかぶりすぎ!
エリザベスの側近、フランシス・ウォルシンガム卿はバルボッサだし、幽閉されてる
メアリー・スチュワートの監視役はベケット卿だし・・・・。
「ジャックは?ジャックはどこ!?」みたいな(笑)。
時代的にも同じだし国も同じだし(カリブ海はイギリスの統治下にあった)、どことなーく、似ている部分が多いような気もしました。

1533年9月、イングランド国王ヘンリー8世と2番目の王妃アン・ブーリンの間にエリザベス1世は生まれる。
この父親のヘンリー8世はとんでもない人で、当時既婚者であったにも関わらず、アン・ブーリンと結婚するために最初の王妃との離婚をローマ教皇国に要請するも受け入れられず、これを機に教皇国と断絶、新たにイングランド国教会を設立するほどの熱の入れよう。
だったにも関わらず、アン・ブーリンが生んだのが王女(つまりエリザベス1世)だったことや、別の女性に心変わりしたことが原因となって、王妃になって3年足らずのアン・ブーリンを「反逆、姦通、近親相姦および魔術」というわけのわからん無実の罪で死刑に処したんです・・・・・。
なんてひどい人。信じられない。

アンが処刑されたのはロンドン塔ですが、実際その場所を見に行ったことがあります。
ながーーーーい動く歩道に乗ってようやくたどり着くそこは、なんともいえない暗く冷たい空気が流れているような気がして(屋外なんですけど)、あまり近づく気分にはなれなかった。
当時の死刑執行方法は斬首で、わたしはてっきりギロチンなのかと思ってたんだけど、映画の中での斬首はなんと人間が斧を振りかぶって首を落とすというとってもショッキングな方法だった・・・。
アンもそうやって処刑されたのかな。私だったら、直前に気が狂ったフリでもして逃げ出しそう(爆)。

母の処刑後、腹違いの姉メアリー1世同様、エリザベスは私生児扱いとされたんだけど、父王の後妻のキャサリン・パーの嘆願により、王女に復権され、キャサリンの元で養育される。やさしい継母だ。

父王の死後、エリザベスはワイアット事件(カトリックへの反乱)への関与を疑われ、一時ロンドン塔に幽閉されるなど冷遇され続けたが、過激なプロテスタント優遇政策をとらせたエドワード6世、カトリックへの回帰を宣言してプロテスタントを迫害したメアリー1世らが死去し、1558年11月17日に女王に即位した。

ちなみにイギリスは「イギリス」という国ではなく、イングランド、ウェールズ、スコットランドおよび北アイルランドからなる
「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)」
なのですよ。知ってました?

結局はカトリックかプロテスタントかっていう宗教の違いから、他国に攻められたり暗殺されそうになったりするわけだけど、そもそもはキリスト教なんでしょ?なんで宗派が違うからって戦いになるの?
信仰の違いから人間たちが戦うことに何の意味があるんだろうって、今現代でもすごく思うんですが・・・・。

その後スロックモートン事件やバビントン事件(エリザベス暗殺計画)が起こり、イングランド女王の座を狙っていたスコットランド女王のメアリー・スチュアート(エリザベスの従姉妹にあたる)がそれを指示したということで処刑される。
この処刑方法が、さっき言った「斧で首を落っことす」なんだなー。強烈だった・・・・。

エリザベスは例え暗殺を指示したとはいえ、従姉妹であるメアリーを処刑したくはなかった。
なんとかして止めさせようと、半狂乱になって宮殿をさまよう姿は、なんとも痛々しいかったなぁ。

実はメアリーが暗殺者たちに送っていた密書は、エリザベスの側近であるウォルシンガム卿に全て渡っていて、暗殺計画はバレていたんだけど、なぜかウォルシンガム卿が「自分の罠に落ちた」って言ってた。
これってどういうこと?いまだに理解できないんだけど・・・。
つまり、「エリザベスを暗殺すると見せかけて、実はそれを指示していたメアリーを処刑するのが本来の目的だった」ってことか?うーん、違うような気もする・・・・。

生涯独身を通したため、「処女王(ヴァージン・クィーン)」と呼ばれているエリザベスだけど、人並みに恋だってした。
その中でも特に海賊上がりのウォルター・ローリー卿に目をかけるんだけど、なんと自分の侍女のエリザベス(通称ベス)に寝取られて、おまけに子供までできちゃったから心中穏やかではない。ベスを即刻解雇し、ローリーは投獄される。

そりゃそうだ、そんなことされたら許せない。ローリー役のクライヴ・オーウェン、「キング・アーサー」にも出てたよね?
なんかイギリスの王族にゆかりのある役ばっかりで・・・・。イギリス人だからでしょうかね。

カトリックのメアリーが殺されたことで、プロテスタントのエリザベスをよく思っていないスペイン軍がイングランドに攻め込んでくる。
このスペイン王はエリザベスの義姉の元夫で、義姉亡き後イングランドを手中に入れようとエリザベスに求婚したりもするんだけど、
「イングランドと結婚する」という固い決心のエリザベスがなびくわけもなく、やがては敵対心をメラメラと燃やしていく。

いざ目の前にスペインの無敵艦隊が迫った時、エリザベスは自ら甲冑に身を包み馬に乗って民衆の前に立つ。

このシーン、かっこよかったぁ・・・。
誰かが「ケイト・ブランシェットはエリザベスを演じるために生まれてきた」って言ってたけど、ほんとそうかもしれない。

結局イングランドが当時世界最強のスペイン無敵艦隊を打ち破るんだけど、その方法が焼き討ち船だったとは知らなかった。
っていうか、船のシーンはもう、パイレーツ観てる気分でした・・・。
イングランド vs スペインじゃなくて、海賊 vs 東インド会社、みたいな(笑)。

それにしても、クィーンズ・イングリッシュが耳に心地いいことったら。やっぱり英語はイギリス英語です。私には。
でも、スペイン大使に向かってけっこうすごい言葉を発するエリザベス、女王でもそんなこと言うのね・・・・ってちょっとびっくりだった。ま、人間ですものね。

スペインを破ったイングランドはその後ゴールデン・エイジに突入し、スペインは財政破綻で10年後に・・・滅亡?違うな。
なんだっけ・・・・・とにかく王様が変わったのさ。

そして1603年、エリザベスは自分が処刑したメアリー・スチュアートの息子を後継者と遺言し、この世を去ったのでした。

全体的に衣装とかすごくきれいだし(アカデミー賞衣装賞取ったはず)、イギリスっぽいからすごく好きな映画。
もうちょっと時代背景を勉強してから観にいけば、もっと楽しめたのに、と思いました。

1600年前後って、日本だと関が原の戦いとかでしょ?まだ刀で切り合ってたのかと思うと、ちょっと情けない・・・。

ということで、☆4.5。
1作目観なくちゃー。

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