『ムーンライズ・キングダム』
あらすじ
1960年代ニューイングランド島。自分が養子だということを寂しいと感じながらボーイスカウト活動をしていたサム(ジャレッド・ギルマン)は、常に本を読んでいる少女スージー(カラ・ヘイワード)に恋をする。キャンプでの生活になじめない二人は文通を始め、キャンプから勝手に抜け出し森で自由気ままに過ごしていた。一方、村では保安官(ブルース・ウィリス)やスージーの両親らが、二人を捜していたのだが・・・。
互いに12歳のサムとスージーの、つかの間の駆け落ち逃避行のお話です。サムもスージーも、見た目が全然かわいくないのだけど。
二人は俗に言う「不思議ちゃん」で、周囲とうまくやっていくことができない子供たち。サムはボーイスカウトのキャンプでいじめられているし、スージーは弟たちとも学校の友達とも仲良くできない。そんな二人が教会で出会い、それから文通を続け、ついには二人で駆け落ちすることにする。
こう書くと、なんだか幼い子供のメルヘンチックな夢物語っぽく感じるけど、実際はまったくそうではない。サムとスージーは現実的だし、サムはボーイスカウトで得たサバイバル知識が豊富だから、ものすごく頼りがいがある。結局は二人に振り回される大人たちが滑稽で、中身が子供だったのは親たちの方だったのかも。
ブルース・ウィリス演じる警察官はそんな中でもまともな方の大人で、最後の最後にいいことしてくれます。そのシーンではなんかもうニヤけちゃったよ、わたし。
スージーの母親役のフランシス・マクドーマンド、どっかで絶対観たことあるって思って調べましたところ、「バーン・アフター・リーディング」の整形マニアのおばちゃんでした。そうそう、そうだよそれそれ!胸のつかえが取れた。
まるで絵本をめくっているかのような映像と、管弦楽のBGMがすごく合っていて、わたしは好き。特にエンドロールは、吹奏楽をかじった人間にとってはものすごく魅力的です。目が離せなかった。あれはうまいな。
ただ、評価は賛否両論だと思います。一応子供が主役だし、そんな都合よく行くわけないだろ的なシーンも多いし。わたしもちょっと寝ちゃったしね。おとぎ話だと思って観る分にはいいんじゃないかと思います。
ということで、☆4つ。
ブルース・ウィリスの髪の毛は植毛?それともああいうヅラがあるわけ?