どうしても好きになれない、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」。前回観たのは3Dだったから?と思い、2Dで観直してきました(前売り券を買ってたから、とも言う)。
以下、ネタバレあり。
美しい女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)と再会したジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。しかしジャックは、アンジェリカが不死の泉を見つけ出すために自分に近づいたのではないかと疑いを抱く。アンジェリカと史上最強の敵である黒ひげ(イアン・マクシェーン)と共にリベンジ号で船出したジャックだったが、そこには予想だにしない冒険が待っていた。
確かに3Dで観たときよりは、楽しめたかも。2回目だったっていうのもあるかもしれないけど。
まず何が気に入らないかって、監督がロブ・マーシャルってこと。なに?スタイリッシュな海賊描きたいの?どこ目指してんの?っていう。これは『シカゴ』じゃないんだよ。カムバック、ゴア・ヴァービンスキー!!!
そして海賊映画なのに、ジャックたちが全然船に乗っていない。ましてやブラックパールなんて、瓶詰めでしか出てこない。ありえないでしょ。曲がりなりにも『パイレーツ・オブ・カリビアン』ですよ、この映画。
馬車じゃなくて船に乗れ。
さらに、海の色が違う。あのカリブ海の抜けるようなブルーじゃなく、陰気くさいイギリスの海の色だ。最後にちょびっとだけ、真っ青な海が出てくるけど、そもそも船に乗ってないんだから海が出てこないのも当たり前。
ジャックが茶髪になってるのも違和感あるし。大体ジャック・スパロウという人は、他人の船で真面目に働いたりしない。だって「キャプテン・ジャック・スパロウ」だもの。
黒ひげって、デイヴィ・ジョーンズに比べたらまったくインパクト薄いし。
さっぱり怖くないんだけど。
人魚と宣教師の恋のくだりも、いらなくない?
だからなんなんだ、っていうか。
わたしの中で一番モヤモヤするのは、ペネロペが出てるってことですけどね。
この人自体苦手なんだけれども、キャラ作りが中途半端っていうか、なにかたくらんでそうなのに何も考えてない。ただの父親思いの娘っていうオチに愕然。つまんねぇの。
せっかく前作で、ジャックが「生命の泉」を探しに行くっていう終わり方してるのに、全然うまくつながってない。あれほど執着していたはずなのに、一人の女のためにあっさりとそれを諦めるなんて。なんなの、文句しか出てこないよ(笑)。
わたしが3部作(というか2と3)が好きすぎるっていうのもあると思うけど、やっぱりジャックがいて、ウィルがいて、エリザベスがいて、ギブスくんがいて、ピンテルとラゲッティがいて、みんながブラックパールに乗ってる、っていうのがパイレーツだと思った。ロンドンでくるくる巻き髪ですましてるバルボッサなんて、見たくなかったよ(最後は海賊に戻ってたけどね)。
唯一「おっ」と思ったのは、バルボッサがブラックパールを手放した時のことをジャックに話した時、「船長は船と一緒に沈むものだろう!」ってジャックが感情をあらわにしたところ。そうですよね。タイタニックもそうでしたものね。
ジャックとバルボッサの友情が、永遠に続くことを祈ります・・・。
ということで、☆2つ。
あーあ、次回作に期待(できるかしら)。