ニュー・シネマ・パラダイス

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CINEMA PARADISO
『ニュー・シネマ・パラダイス』

あらすじ

ローマに住む映画監督のサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)は、故郷シチリアの母から「アルフレードが死んだ」という報告を受け、少年時代を回想する。戦争で父をなくし、母と妹と暮らす少年時代のサルヴァトーレ(愛称トト・サルヴァトーレ・カシオ)。映画好きな彼は、母の目を盗んでは映画館「パラダイス座」に通う日々が続いていた。トトは何度も映写室に潜り込もうとするが、そのたびに映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)に追い返される。そんなふたりの間に、次第に映画を介した友情が芽生えていく。

ニュー・シネマ・パラダイス

ついにこの映画の上映が来ちゃった、な、「ニュー・シネマ・パラダイス」@午前十時の映画祭。わたし、去年の10月にもTOHO六本木ヒルズでこの映画を観ているのです。よく考えたら、あれも朝10だったんだ。なぜか1日だけ、夜にも上映したんだよね。それなのにレビュー書いてないってどういうこと!?何を寝ぼけていたのでしょうか。

以下、ネタバレあり。

イタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレによる、映画史に残る至高の名作。当時監督はまだ33歳。1989年アカデミー賞外国語映画賞作品です。

冒頭の音楽聴いただけで、あぁ、これからいい映画始まるよ、みたいな感覚におそわれます。

わたし、昔テレビで放映したものを録画したビデオは持っているんだけど、映画館で観たのは去年が初めて。たぶん公開当時に映画館で観ていたとしても、あんまり理解できなかったんじゃないかと思う。大人になって、映画が好きになって観て初めてその良さがわかるというか。

簡単に言ってしまえば、「子供とおじさんの友情物語」。そこに映画館の裏側が絡んでくることで、わたしにとっては別の興味がわいてくる。

CINEMA PARADISO

昔のフィルムはゼラチンでできていて燃えやすいとか、映写機をどうにかこうにかすると建物の外の壁に映せるとか。結局そんなことがあだとなって、映画館は火事になってしまうのだけれど。

映画好きって、2種類に分かれると思うのね。ただ観るのが好きな人と、作りたい人。わたしは典型的な前者。面白い映画を観るのが好きな人間。

ここ最近、映画を生業とする人たちと交流する機会がなぜかものすごく増えて。いろんなこと教えてもらって、すごく勉強になってる。ちょっとわたしが疑問に思ったこともすぐに教えてくれるし、ちょっとした裏側を知ることでさらに映画が面白くなる。

だからかな、昔よりも映画の内容を深読みするようになってしまった。それはそれで、自分の心により強く印象に残るからいいのだけど。

トトは子供の頃から映画が好きで、うるさがられてもずっとアルフレードにまとわりついて、そんな彼の映写技師としての仕事を目で見て全て覚えてしまう。映画館の火事によって失明したアルフレードに変わり、まだ子供なのに映写技師として働き始めるトト。だんだん大人になって、自分でもフィルムを回すようになり、そのファインダーの先に見つけた初恋の女性、エレナ。彼女との恋は、盛り上がりつつも悲しい結末となってしまうけど、実は大人になって再会する。それが収められた3時間の完全版っていうのがあるんだけど、そちらはどうも不評らしい。別に大人になった二人は見たくないよ、という感想がほとんど。実はエンドロールにこっそり写ってますけどね。

映画が好きでよかった、と思わせてくれる作品です。今の映画館って、人間味が減っちゃってるんだよね。ネットで予約できるから、窓口で「大人1枚」とかいう交流すらないし(恥ずかしい映画名のときはすこぶる助かりますが)。すべてがオートマティックになり過ぎていて、客もかしこまりすぎていて、つまらないっちゃつまらない。この映画に出てくる映画館、上映中はカオスだからね。国民性と時代もあるかもしれないが。わたしは絶対にあんな環境では観たくないけど(笑)。

それでも映画が好きだから、わたしは映画館に通う。ただそれだけ。

ということで、☆5つ。
最後は涙、涙、涙。

午前十時の映画祭 21/50本

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