『ファインディング・ドリーー』
あらすじ
カクレクマノミのニモの大親友であるナンヨウハギのドリー(声:室井滋)は、すぐに何でも忘れてしまう。ある日、子供のころの思い出がよみがえり、一念発起して家族を捜す旅に出ることを決意する。おっちょこちょいなドリーを心配したニモは、父親マーリン(声:木梨憲武)を説得してドリーの旅に同行する。
『ファインディング・ニモ』から1年後のお話。なのにニモが全然大きくなってない!(笑)
以下、ネタバレあり。
今回の主役は忘れん坊のナンヨウハギのドリー。この魚は脇役のままでいた方がよかった気がしますけどね。
まず冒頭から設定がありえない。ドリーやニモたちが暮らしているのは相変わらずオーストラリアのグレート・バリア・リーフなんだけど、どうやらドリーが生まれたのはアメリカのカリフォルニアらしく、両親に会いたいと思い立ったドリーはニモ親子と一緒に行くのです、オーストラリアからカリフォルニアまで!あんな小っちゃい魚が泳いで!マジか!!!人間の船で行ったって相当かかるのに!!!!いくらクラッシュの海流に乗ったとはいえ!!!!!
クラッシュはあいかわらず最高だぜ~イエ~イ
なんかもうこの時点で「あり得ない」って思っちゃったわたしは夢がなさ過ぎるのでしょうか・・・。そもそも魚が会話してる時点であり得ないよね(それ言っちゃおしまい)。
とにかくイラつくほどいろんなこと忘れすぎ。わちゃわちゃしすぎ。うるさい。小魚だった頃は「あたちドリー。なんでもすぐに忘れちゃうの。」なんて、もうギューッと抱きしめてあげたくなるほど幼気だったのに、それが何をどうしたらあんなずうずうしいおばさんになっちゃうわけ?親と離ればなれになって身につけた生きていく術なのか?
そんな忘れん坊のくせに、なぜか人間の文字が読める。これは『ファインディング・ニモ』の時もそうで、そのおかげでニモが連れ去られたのがシドニーだってわかったんだけど、いったいどうやって文字の勉強をしたのかとかが全然わからない。実は頭いいんじゃないの?ドリー。頭がいいのと忘れやすいのは別の話か。
カリフォルニアについてからはもう海の中の話ではなく、地上のお話です。そして一番解せないのが「八代亜紀」が出てくること。いや、別に普通に声優さんとして参加してるんならいいんだけど、本人役なんだよね。カリフォルニアの水族館でショーの司会をする八代亜紀。なぜそこに日本人(オリジナルではシガニー・ウィーバーらしい)。そしてやたらと自己紹介する。「八代亜紀です」って。ショーの司会者って名乗るか?普通。どうなの。
まあそれで終わるならまだしもですよ。その後ことある事にドリーが「だって八代さんが言ってたもん!」「八代さんは・・・」「八代さんが・・・」って名前を繰り出してくる。もういいよ。世界観ぶち壊し。どうしてなの~。
それから(文句ばっかりw)新キャラとして登場したミズタコのハンク。
こいつも相当頭良さそうなんだけど、良すぎて大型トラック運転しちゃうんだよね。お前、なぜブレーキとアクセルを知ってる。もうダメ。わたしにはついていけなかった。
今までも動物たちがいろんなあり得ないことをやらかす設定のアニメはいっぱいあったけど、たぶんわたしはそれをこの映画ではやってほしくなかったんだな。前作は海の仲間たちの助けを借りて(あくまで海の中で)息子を探しに行くっていうのが前提だったわけだけど、今作は人間社会にどっぷりと浸透しすぎちゃって、現実離れなのかなんなのかわかんなくなっちゃった。
唯一の救いは、マーリン役のノリさんの声がやっぱりハマってたってことくらいかな。
んー、なかなか評価が割れている映画でもありますが、わたしはちょっとダメでした。
ということで、/5
もう続編はないだろうけどね・・・。