『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』
あらすじ
南北戦争まっただ中の1862年。南軍の衛生兵として地獄の戦場を駆け回っていたニュートン・ナイト(マシュー・マコノヒー)は、金持ちが兵役を免除されたことに憤慨し、まだ若い甥が銃弾に倒れるのを目の当たりにして愕然とする。もはやこの戦いに正義を見出せず、甥の遺体を家族のもとへ送り届けるべく軍を脱走する。故郷のミシシッピ州に戻った彼は、やがて脱走兵狩りから逃れて辿り着いた沼で、そこに隠れ住む黒人逃亡奴隷たちと巡り会う。そして次第に彼らと心を通わせていったニュートン・ナイトは、騎兵隊に反撃すべく、武器を手に立ち上がるのだった。
リンカーンよりも早く奴隷を解放した(?)実在の白人男性のお話。
簡単にまとめると、戦死した自分の甥の遺体を家族のもとに届けるために脱走したニュートン・ナイトが、軍には戻れないためミシシッピ州奥地の湿地帯で潜伏生活を送っていたところ、そこで知り合った同じような白人脱走兵たち、さらに逃亡してきた黒人奴隷たちをもひとつにまとめて「自由軍」を結成し、アメリカ南部の3つの州を占拠し自らも1つ州を立ち上げてその4州からなる「ジョーンズ自由州」を作りました、というお話。
ニュートンはもともと医療知識を持つ黒人女性に子供の命を助けてもらったことがあったので、南部で暮らしながらもそれほど黒人を蔑んでみてはいなかったんじゃないかと思う。だから逃げ込んだ湿地帯で出会った黒人奴隷たちにも平等に接して、彼らからの信頼を勝ち得た。そもそも差別する方がおかしいんだよね。そんなすごいことをやってのけた人なのに日本じゃ歴史の教科書に載ることすらない(わたしが覚えてないだけ?)。
南北戦争とはなんだったのかっていう知識が少しでもないと、ちょっと理解するのに難しいお話でした。たぶん『リンカーン』とか『それでも夜は明ける』とか観てれば理解しやすいかも。
ニュートンを演じたマシュー・マコノヒー、この人も体重増やしたり減らしたりかなり過酷な役作りやってます。クリスチャン・ベールと同じくらい体調が心配です(余計なお世話)。
わたしは試写会でこれを観ましたが、まったく話題にもなってなかったですね。どこの映画館で上映していたのかすら知らない。あんまり日本受けはしないかも・・・。
ということで、
かなりエグいシーンもありますので、観るときは覚悟して。