『青天の霹靂』

あらすじ

場末のマジックバーで働く、さえないマジシャンの轟晴夫（大泉洋）。ある日、彼は10年以上も関係を絶っていた父親・正太郎（劇団ひとり）がホームレスになった果てに死んだのを知る。父が住んでいたダンボールハウスを訪れ、惨めな日々を生きる自分との姿を重ね合わせて涙する晴夫。すると、突如として青空を割って光る稲妻が彼を直撃する。目を覚ますや、40年前にタイムスリップしたことにがくぜんとする晴夫。さまよった果てに足を踏み入れた浅草ホールで、マジシャンだった父と助手を務める母（柴咲コウ）と出会い・・・。

芸人・劇団ひとり初監督作品。試写にて。以下、ネタバレ（は）なし。

同じ日に『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』の試写会も当たっていてどっちに行こうか迷って、結局こっちに。観た後かなり後悔しましたね、なんでこれ選んじゃったんだろうって。

はっきり言ってつまらない。Yahoo!映画だとやたらめったら高評価。なんか作為的なものを感じますが。

タイムスリップものも、昭和40年代の「なんだかあの頃はよかったよねぇ」的な話も、特に目新しさは感じられない。いつかどこかで観たような話の寄せ集めっていう感じでした。途中クスクス笑いは多少あったものの、Yahooのレビューで「号泣しました」っていうのを見てドン引き。どこがよ？日本版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』って？ふざけないで（笑）。

初監督だからっていうひいき目で見ればいいのかもしれないが、映画作るのってそんな甘いものじゃないと思うんだ。芸人が監督になるのが流行ってるんだかなんだか知らないけど、学校とか通って一から作り方を勉強してきたほんまもんの監督さんたちに失礼な気がする。あ、映画って誰でも簡単に作れちゃうんだ、みたいな。

せめて監督に徹すればいいものを、自分も出演しちゃってるからそれが余計に目に付いて。演技もそんなにうまいとは言えないし･･･。

大泉洋がマジックを披露するシーンがあるんですが、これはよかったです。きっと相当勉強したに違いない。でもわたしは彼の演技だったら『アフタースクール』とか『探偵はBARにいる』みたいな方が好きです。

ということで/5
公開前から高評価のYahoo!映画は信じちゃいけないよ。あと主題歌が無駄にミスチルっていうのが逆に切ない。