『ドラゴン・タトゥーの女』
「ドラゴン・タトゥーの女」のジャパンプレミアにお呼ばれしまして、行ってまいりました(だいぶ前ですが)。デヴィッド・フィンチャー監督と、主演女優ルーニー・マーラも登壇。
(写真は公式からお借りしました)
デヴィッド・フィンチャー監督
ルーニー・マーラ
二人が登壇する前、水墨画でドラゴンを描いたり、主役と同い年だって言うだけで出てきたモデルのウォーキング見せられたり。水墨画はかっこよかったけど、あのウォーキングはほんとどうでもよかったね。2階席からじゃ全然見えないし。その後出てきた監督も「たくさん話したいけど、映画が長いので少しだけにしておきます」って言ってた。もっと監督やルーニーの話聞きたかったよ。フィンチャー監督、好きなの(”Who Is It”撮った監督さんだよ)。
あらすじ
月刊誌「ミレニアム」で大物実業家の不正行為を暴いたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)。そんな彼のもとに、ある大財閥会長から40年前に起こった兄の孫娘・ハリエットの失踪(しっそう)事件の調査依頼が舞い込む。連続猟奇殺人事件が失踪にかかわっていると察知したミカエルは、天才ハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)にリサーチ協力を求める。
映画館ではなくて東京国際フォーラムのホールAで観たので、あんまりいい音響っていうわけでもない。だけどオープニングの「移民の歌」はものっすごくかっこよくてしびれた。さすがフィンチャー。
「オープニングだけ観に行きたい」って映画館の人に言ってみたら、やんわり却下された(そりゃそうだ)。だけどあれだけを観るためにもう一度この映画を観るってのはけっこう辛いね。長いから。
2009年のスウェーデン映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のリメイクなので、そっちを観たことがある人も多いかも。わたしは未見だったので、なんの予備知識もなくストーリーに入り込めました。
この映画の宣伝文句、確か「誰がハリエットを殺したのか?」です。これに思いっきりミスリードされる観客。こういうのはいけないと思うけどねぇ。本国でもそうだったのかな?
謎解きもさることながら、たぶん見どころはリスベットの「女性性」の部分なんじゃないかと思う。
奇抜な髪型、全身ピアス、背中にはドラゴンのタトゥー、およそ女性らしい部分は見受けられないリスベット。彼女自身、自分が女性であることを封印しているように思える。だけどやっぱり心は女性で、女性であるが上に受ける耐え難い仕打ちや、ほのかに心が躍るような感情にとまどったりする。彼女がああいう風貌になったのにはなにか訳があるのだろうけど、作品の中では特に触れられてはいない。
どうやらラストシーンは原作とは違うらしいんだけどね。あぁいう終わり方もありかな、って思った。リスベットには幸せになって欲しいよ、わたし。
これ、R15+指定なんですが、本国での編集が間に合わなかったとかで、無修正版で上映されました。別にあえて隠すほどでもなかったような気もするけどなぁ。フィンチャー特有のあの暗い画面であんまりよくわかんなかったし。ただ、過激なシーンもいっぱい含まれているので、その点でR指定しないとダメだとは思うわ。確かTOHOシネマズ六本木ヒルズで、1週間限定で無修正版が上映されるはず(終わっちゃったかも?)。
原作は3部作(本当はもっと続くはずだったのに、原作者が亡くなってしまったの)なので、この映画も続くのでしょうか。その場合、次も出るのはリスベット?それともミカエル?
ミカエルと言えば、「カウボーイ&エイリアン」でわたしを思いっきりずっこけさせてくれたダニエル・クレイグが演じているのですが、まさか彼まで「I googled.(ググりました)」って使うとは思わなかったなぁ。時代ですね。
ということで、☆4つ。
世間的にあんまり評判よくないのかしら・・・。でもフィンチャー作品なんてそんなもの。