『天国からのエール』

あらすじ

沖縄で小さな弁当屋を営む大城陽（阿部寛）は、弁当を買いにくる高校生たちがバンドの練習をする場所がないことを知り、店のガレージをスタジオに改装する。「あいさつをすること、赤点を取らないこと、人の痛みがわかる人間になること」を条件に、陽は無料でスタジオを貸し出す。高校生たちは陽を“にぃにぃ”と呼び慕い、練習に励むのだが・・・。

実話を基にした映画「天国からのエール」の試写に行きました。青い空、青い海、実話モノ、なんとなく「Life　天国で君に逢えたら」みたいな感じ？と思ったり。

 

以下、核心的なネタバレあり。

 

沖縄で小さな弁当屋を営むかたわら、夢を持つ高校生を応援するため無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」を作り、ガンと闘いながら若者たちの夢を後押しした仲宗根陽さんの実話を映画化したお話。実際にここからメジャーデビューしていったバンドもあるそうです。

バンドを組んでいるアヤ（桜庭ななみ）、カイ（森崎ウィン）、キヨシ（野村周平）は、高校内で放課後練習をしていたが、近所から「うるさい」と苦情が来てしまい、練習場所を失ってしまう。たまたま経営している弁当屋の隣りに空き地があったので、陽は「ここを使えばいい」と場所を提供する。でもそこでも近所の人の目が気になり、結局その場所に陽は自費で音楽スタジオを建てることにする。

なぜそこまでしてくれるのかわからないアヤたちは、一人で建築を始めた陽を冷ややかな目で見ていた。しかしその熱意が伝わると、彼女たちもスタジオ造りを手伝うようになる。

無事スタジオも完成し、アヤたちのバンドのほかにもいろんな学生たちが使えるよう、陽は無料で開放する。そこは「人として」こうあって欲しいという陽の願いがいっぱい詰まったスタジオになった。

以下割愛しまして、アヤたちは地元の学生を中心に人気を得てバンドとして成功し始め、陽さんはガンで亡くなります。阿部ちゃんのげっそりっぷりったら、なかったよ。3日で7kgも痩せたんだって。そしてそれを1日で戻したとか（驚）。

がっつりお涙ちょうだい系のストーリーなのですが、わたしはさっぱり泣けなかった。なぜなら桜庭ななみの歌がひどすぎて、思いっきり興ざめしていたからです。ほんとひどい。全然心に響いてこない。ただ歌ってるだけ（しかも音外れ気味）。歌える女優、ほかにもいたでしょうに。あんなんでメジャーデビューできたら苦労しないわ、マジで。

試写が終わったあと、前を歩いていた女性二人組がこんなことを話していた。

「あの映画、ヒットさせようと思って作られてないよね」

いやいやいや、絶対そんなことはないと思うしあり得ない。そりゃ監督に失礼だ。けど、わたしもヒットはしないだろうなと心の中で思ったよ（笑）。

無名の新人女優で、でもものすっごく歌がうまい人が主演だったら話題になったかも（そういうのいっぱいあったけど）。もしくは「黄泉がえり」の時の柴崎コウ（＝RUI）みたいな、ナゾのアーティスト系だったらよかったのに。

 

ということで、☆2.5。
厳しめなのは、全部歌のせい。