『チャイルド44 森に消えた子供たち』
あらすじ
スターリン政権下にある1953年のソ連。9歳から14歳までの子供たちが変死体となって発見される事件が発生する。現場は山間の線路沿いに限定され、全ての被害者は裸で胃が摘出されており、直接の死因は溺死であった。秘密警察の捜査官レオ(トム・ハーディ)は、親友の息子が犠牲となったことから捜査に乗り出すことに。だが、それを契機に元同僚に追われ、妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にいわれのない犯罪の容疑が掛けられてしまう。窮地に立たされる状況で、真相をつかもうとする彼だが……。
トム・ハーディとゲイリー・オールドマンが出ているっていうだけで、張り切って初日に観に行ってしまいました。
この時代のソ連では殺人はあってはならないことで、明らかに殺人事件でも事故死として扱われていたみたい。だから息子が犠牲になった両親が殺人事件として捜査し直してほしいっていうこと自体がもう反逆罪みたいなもの。だからレオも最初は事故死とみなすけど、調べていくうちに同じような事件が44件も起こっていて、さすがに殺人事件だと認めざるを得なくなる。タイトルの「チャイルド44」は亡くなった子供の数です。
でもねー、舞台がロシアなので、みんなロシア訛りの英語を話してるの。それっておかしくない?だったら役者を全員ロシア人にしてロシア語の映画にするとかしないと。無理に英語にロシアっぽさを出す必要はないと思うんだよね。こういう映画、特にロシアが舞台のものには本当に多いんだけどなんでかな。
アメリカ版の「このミステリーがすごい」みたいなので1位を獲った小説が原作になっている本作。でも肝心なところをいろいろ省いちゃったみたい。だからちょっと理解に悩む場面もあったりする。当時ロシアがウクライナの食料を召上げたせいで大飢饉が起こって、それによってカニバリズム(人食)が横行したとかね。ばっさりカットされていたはず(わたしは原作読んでないけど)。あとレオの詳しい生い立ちとかもカットされたそうです。
トム・ハーディは『ダークナイト ライジング』のベインを演じた頃から声が潰れちゃってて、何言ってんだかわかんないシーンも多々。わざと潰したのかなー。『マッドマックス 怒りのデスロード』はあんまりセリフないから不便はしませんでしたけど。
ゲイリー・オールドマンは相変わらず渋くていいおじさんだったなー。最初はものすごくイヤな警察幹部で、そのうちレオの情熱にほだされて協力していく人です。
ノオミ・ラパスは『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』や『パッション』に出てた女優さん。役作りなのかものすごくやつれた感じになってました・・・。
ものすごくダークな内容で、観終わった後に気分が重たくなる映画でした。
ということで、/5
原作も読んでみようかな。